臨床心理における参加観察のすべてを解説。 ▼行動観察のひとつの方法としての「参加観察」について、心理臨床に長年携わる著者が、その方法論についての概説。 ▼著者の実施経験に基づく地域の公園や公民館(子どもの居場所)、精神病院、矯正施設、養護学校おける参加観察の事例と記録を取り上げ、臨床心理における「参加観察法」の特性を解説。


I.参加観察とはなにか 1.行動観察法における参加観察の位置 2.参加観察法の展開 3.方法としての参加観察
II.参加観察者の構え 1.参加観察の目的 2.観察の視点 3.観察者の資質 4.環境の観察
III.参加観察の留意点 1.参加度の問題 2.倫理の問題 3.‘ありのまま’の行動と臨界場面 4.観察の付加的留意点
IV.記録と査定 1.査定に役立つ記録 2.観察データの体系化 3.記録と ……
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台 利夫(うてな としお) 1927年生まれ。1952年東京文理科大学心理学科卒業。法務技官として少年鑑別所勤務の後、国学院大学文学部教授、筑波大学心理学系教授、文教大学人間科学部教授を経て、現在、筑波大学名誉教授。主著『心理劇と分裂病患者』(星和書店、1984年)、『集団臨床心理学の視点』(誠信書房、1991年)、『新訂 ロールプレイング』(日本文化科学社、2003年)ほか多数。
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