その眼差しを転回せよ。主体性神話の桎梏を打破し、他者性へ開かれた倫理の胎動を告げる、先駆的思索の軌跡。
はじめに セザンヌ・ジュールダンの小屋 ──或るものと無との共演について 闇の中の光 オデュッセウスの理性とセイレーンの感性 ──意味と感覚 二人で在ることのこのはかりしれない幸せ (Cette immense fortune d’_tre deux) 〈間-時間〉試論 ──〈互いに共に在ること〉の時間性と各時性について 他者として存在すること 付録:セザンヌ・ジュールダンの小屋(図版) 訳者あとがき 原 ……
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ウテ・グッツォーニ:1934年ケルンに生まれる。ヘーゲル研究で哲学博士号取得。ハイデガーの最後の弟子。現在フライブルク大学名誉教授。主な著書にWerden zu sich(1963)[ヘーゲル研究]、Grund und Allgemeinheit(1975)[アリストテレス研究]、現代哲学に関するものとしてIdentitat oder nicht(1981)等がある。) 小松 光彦(コマツ ミツヒコ)訳者 慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学大学院哲学専攻博士課程修了。
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