ソクラテスの弟子クセノポン作として伝わる『アテーナイ人の国制』の我が国初の研究書。「民主制に皮肉な眼差しを向ける書」を第一部では平易かつ逐語的に翻訳し、丁寧な注を付す。第2部ではこの書を多面的に検証し、古典期ギリシアの代表的都市国家アテーナイの実像と現代に通じる民主制の特質を解明する。
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序言 文献略語表
第1部 テキスト,翻訳 訳注
第2部 第1章 『アテーナイ人の国制』の作者について 第2章 『アテーナイ人の国制』の制作年代 第3章 『アテーナイ人の国制』にみられるポリス市民像 第4章 犠牲にみられるポリス社会の特性 第5章 寡頭主義者の民主制批判 第6章 議案提案者と票決者からみたアテーナイの民主制の実態 第7章 前5世紀アテーナイの民主制と賄賂 第8章 『アテ ……
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真下 英信(ましも ひでのぶ) 1941年 群馬県高崎市に生まれる 1971年 慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学 現職 慶應義塾女子高等学校教諭 〔論文〕 伝クセノポン『アテーナイ人の国制』をめぐる一連の論文のほかに、「ホメーロスの空間表象について」(『史学』49 1978)、「ツキディデスの-sis,-ma名詞の用法」(『古代文化』45 1993)その他 〔著作〕 『地中海世界と宗教』(共著 慶應通信(現・慶應義塾大学出版会) 1989)、『ペリクレスの演説』(大学書林 1991)
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