モビリティ社会への展望
変動する日本型雇用システム
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雇用の安定か、転職の自由か。労働環境の急速な変化の中で企業、労働者それぞれの選択が迫られている今、日本的労働環境を 8 名の研究者が「労働移動」の視点から多角的に検証。

編者序 T 日本型雇用システムとモビリティ社会 第1章 序論:日本型雇用システムの構造変動 −定着型雇用から流動型雇用へ………宮永健一/宮本光晴 第2章 日本型雇用システムに問われているもの −国際比較の観点から………宮本光晴 第3章 職歴パターンと労働移動………富永健一
U モビリティとしての転職 第4章 ジョブ・マッチングとキャリア・ネットワーク −転職過程の事例研究………渡辺 深 第5章 転職と<企業−労働者>関係………安本雅典 第6章 転職と職業的自立………三浦 ……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
富永健一(とみなが けんいち) 1931年東京生まれ。東京大学大学院博士課程修了。社会学博士。現在、武蔵工業大学環境情報学部教授。東京大学名誉教授。専門は社会学(社会システム論、社会変動・近代化論、社会階層・社会移動論、経済社会学など)。東京大学教授、慶應義塾大学教授などをつとめる。主要著作に『社会変動の理論』(岩波書店、1965)、『社会学原理』(岩波書店、1986)、『日本の近代化と社会変動』(講談社、1990)、『行為と社会システムの理論』(東京大学出版会、1995)『経済と組織の社会学理論』(東京大学出版会、1997)など。
宮本光晴(みやもと みつはる) 1948年大阪市生まれ。横浜国立大学卒業。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、専修大学経済学部教授。専門は社会経済学、企業経済論。主要著作に『人と組織の社会経済学』(東洋経済新報社、1987)、『企業と組織の経済学』(新生社、1991)、『日本型システムの深層』(東洋経済新報社、1997)、『日本人はなぜイギリスに憧れるか』(PHP研究所、1997)など。
渡辺 深(わたなべ しん) 1949年生まれ。上智大学文学部社会学科卒業。米国コロンビア大学社会学修士。カリフォルニア大学ロスアンジェルス校社会学博士。現在、上智大学文学部助教授。専門は、転職の日米比較、ネットワーク分析、経済社会学である。主要論文に「転職−転職結果に及ぼすネットワークの効果」『社会学評論』42巻、1号(1991)など。
安本雅典(やすもと まさのり) 1966年生まれ。早稲田大学卒業。東京大学大学院博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員を経て、現在、信州大学経済学部講師。専門は、組織社会学、製品開発論。主要著作に「組織分析における政治的パワー・モデルの可能性」『社会学評論』46号(1995)、「専門職労働者の熟練技能形成と組織発展」『年報社会学論集』第9号(1996)、共編著『新製品開発プロセスの研究』(有斐閣、1999刊行予定)など。
三浦雄二(みうら ゆうじ) 1942年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。慶應義塾大学商学研究科博士課程満期退学。現在、慶應義塾大学商学部教授。専門は産業社会学。主要論文に「<豊かさ>の代償−現代日本の賃金労働者をめぐる社会学的問題性−」『三田商学研究』第25巻1号、「批判的社会学の展開方向」同 第29巻2号など。
千葉隆之(ちば たかゆき) 1964年仙台市生まれ。東京大学教養学部卒業。1988年より1990年まで、野村総合研究所勤務。東京大学人文社会系研究科博士課程単位取得退学(社会学)。現在、日本学術振興会特別研究員。専門は、経済社会学、理論社会学。主要論文に「市場と信頼」『社会学評論』(1997)など。
尾上正人(おのうえ まさと) 1967年岡山県生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文社会系研究科第1種博士課程単位取得退学。現在、吉備国際大学社会学部産業社会学科専任講師。専門は、産業社会学、中小企業論など。中小企業労働福祉推進委員会専門小委員会委員などをつとめる。主要論文に「ヒューリスティクスと定型的行為」(年報社会学論集)、「『クローズW社会主義』の顛末」(大原社会問題研究所雑誌)など。
竹内治彦(たけうち はるひこ) 1960年富山生まれ。慶應義塾大学卒業。慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、岐阜経済大学経営学部助教授。専門は産業社会学。日本労働研究機構海外情報研究員(1998年3月まで)などをつとめる。主要著作に編著『グローバリゼーションの社会学』(八千代出版、1997)、共著『権力から読み解く現代人の社会学・入門』(有斐閣、1996)など。
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