オーストラリア社会についての記述であるとともにマイノリティ問題研究の入門書となっており、マイノリティ研究のさまざまな視点や理論が紹介されている。また社会調査の入門書としても価値が高い。

はじめに 第1章 マイノリティのもつ権力資源と選択肢 マイノリティ集団の定義 同調、権力および支配の歴史 社会的比較と競争 マイノリティの反応 暴力と非暴力抗議 フォーマルな結社の成立とその使用 結論
第2章 理論、方法論、および倫理上の諸問題 偏見と差別の定義 偏見の理論 範疇化とステレオタイプ 内集団と外集団についての学習 ラベルとスティグマ 集団間紛争の減少 方法論的考察 外集団の調査における倫理的問題 結論
……
著者略歴は書籍刊行時のものを表示しています。
Victor J. Callan 現在、クイーンズランド州首都ブリスベンにあるクイーンズランド大学商業・経営大学院にて教鞭をとっている。本書執筆時は心理学部に所属し、主にオーストラリアの非英語系移民の言語意識を中心に社会的態度研究を行い、内外の雑誌に数多くの論文を発表し、現在も精力的に研究を続けている。
関根政美 1951年生れ。慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程、同大学院社会学研究科博士課程を修了後、オーストラリア、NSW州立NSW大学留学。現在、慶應義塾大学法学部で教授として社会学、国際社会学、現代オーストラリア論を担当。
関根 薫 1951年生れ。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程、慶應義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了後、オーストラリア、NSW州立NSW大学留学。現在、翻訳活動を続けている。
|