ヘーゲルの青年期から晩年に至るまでの思索において、その体系構想の核心をなしている〈宗教〉が有する性格と意義を明らかにすることにより、ヘーゲル哲学体系を〈宗教〉の視座から考察する。

はしがき 序論 第一部 宗教の領域における分離に基づく根源的媒介概念の発展 一、ヘーゲルの宗教についての思索の端緒――絶対者の概念をめぐって―― 二、存在の運動性への最初の洞察――愛、構想力及びキリスト教の実定性―― 三、宗教の本質と絶対者――主観的なるものの克服における生命と反省―― 四、愛の二重構造における存在の運動性と生命に関しての三位一体論 五、対立せるものにおける分裂の止揚への過程――運動性における具体的統一――
第二部 ヘーゲル哲 ……
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渋谷 勝久 昭和5年 東京に生まれる。 昭和28年 慶應義塾大学経済学部卒業。 昭和30年 慶應義塾大学文学部哲学科卒業。 昭和33年 慶應義塾大学大学院文学部哲学科修士課程、博士課程を経て、西独ハイデルベルク大学留学。 昭和41年 ハイデルベルク大学哲学博士。 昭和41年 慶應義塾大学経済学部講師。 昭和43年 慶應義塾大学経済学部教授。 平成8年 慶應義塾大学名誉教授。
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