学校では今、ＡＤＨＤの子どもへの対応が課題となっています。薬物療法の研究も進められていますが、周囲の人々の理解と協力に基づいた教育によって、日常生活の困難が改善されることも追究されてきています。周囲の大人たちの働きかけで子どもはどう変わっていくのか、医師、臨床心理士、発達障害研究の第一線の専門家の方たちに、教育的アプローチが今どう進められているのか、紹介いただきました。

急がば回れ――落ち着きのない子への教育的支援体制の整備………川村秀忠

落ち着きのない子どもとＡＤＨＤ――医療現場からのメッセージ………上林靖子
教育支援のシステムづくりをめざして………肥後祥治

障害児教育からみた落ち着きのない子への教育………熊谷恵子
脳科学を用いた落ち着きのない子への授業スキル
――環境対話キャンプの実践から………平山 諭
医療からみた落ち着きのない子………山下 洋
落ち着きのない子への就学支援………川戸綾子・辻井正次
落ち着きのない子どもへの家庭での教育
――関係発達臨床の立場から………乾 真実・小林隆児
落ち着きのない子への情操教育………藤井千春
落ち着きのない子どもへの集団的支援――もくもくグループのアプローチ………遠矢浩一
ＡＤＨＤをもつ子のお母さんの学習室――ＨＰＳＴ（肥前方式親訓練）を通して
………伊藤啓介・大隈紘子

危機に立つ子どもの心▼子どもの生活リズムの乱れ
――小児科医の立場から………松本壽通
編集委員の目▼コスト圧縮サイクルの闊歩………古川久敬
折々の一冊▼『新・筑紫萬葉散歩』………安藤延男
カレント・トピックス▼教育基盤の変化とその対応………阿部 洋
特別支援教育のページ▼久里浜だより＝
高等教育機関における発達障害のある学生への支援
………独立行政法人国立特殊教育総合研究所
編集後記………村田豊久