近代国際秩序形成と法
普遍化と地域化のはざまで

普遍化と地域化のはざまで ――はしがきにかえて (明石欽司)
第一部 近代国際法の普遍化の実相 ――地域の包摂
戦間期東アジアにおける国際法研究の諸段階 ――日本・中国・朝鮮半島・台湾・ベトナムで出版された著作を中心に (韓相熙)
一九世紀国際法における「承認」と「文明」 ――東アジア諸国による「受容」をめぐる覚え書き (山田哲也)
一八世紀後半から一九世紀初頭のインドにおける割譲条約の実像 ――インド領通行権事件(国際司法裁判所)判決を手がかりに (深町朋子)
国際法における低潮標の利用の始まりとその普遍化 (中川智治)
一九世紀国際法規範の普遍化の実相 ――米国と「外国人遺産取得権」の関係を題材として (明石欽司)
第二部 近代国際法の普遍化と地域的偏差 ――普遍化に内在する地域化
伝統的東アジア秩序下における「領土」 ――「版図」概念の活用とその近代的変形を中心に (李根ェ/入江豊明・訳)
近代国際法学の形成における「ドイツ国際法」論の位相 ――ライン同盟期の国家結合論を素材として (小栗寛史)
一九世紀エジプトの知識人による国際法の使用 ――ムスタファ・カーミルのスーダン協定批判を題材に (沖祐太郎)
トマス・ベイティが果たした役割 ――不戦条約や戦争に対する見解の変化に着目して (西嶋美智子)
いわゆる「サン・ステファノ条約」再考 ――国際法上の抗議における実効性の担保 (長岡さくら)
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