岡倉天心とインド
「アジアは一つ」が生まれるまで

序章
第一章 岡倉天心のインド体験 一 岡倉天心の生涯──美術史の探求 二 生涯の活動を評価する二つの立場 三 「アジアは一つ」という課題
第二章 越境するアジア知識人──国境を越えて共鳴する「女性像」 一 一八九三年のシカゴ万国博覧会 二 横山大観とオボニンドロナト・タゴール 三 アジア近代絵画の創出 四 二人の女性のまなざし 五 越境するアジア知識人
第三章 岡倉天心の「転向」──社会進化論の克服 一 フェノロサと岡倉天心 二 ギリシア系統説の否定 三 法隆寺様式の「劇変」 四 社会進化論の時代 五 進化論モデルの克服とインド
第四章 ヴィヴェーカーナンダと日本──託された言葉 一 ヴィヴェーカーナンダの生涯 二 ヴィヴェーカーナンダと現代インド 三 宗教観の展開 四 「仏教的退廃」の背景──ダルマパーラとの関係 五 仏教とネオ・ヒンドゥー教の「全面革命」 六 託された言葉──仏教とヒンドゥー教
第五章 インド社会像の探求 一 インド美術の起源論争 二 植民地統治とインド社会 三 ヴィヴェーカーナンダとインド知識人
第六章 反響するインド美術史観 一 美術史観への関心 二 「起源」の探求 三 「アーリヤ人」学説への批判 四 再会する兄弟
終章 切り開かれた地平──多様な「アジア」へ 一 ヴィヴェーカーナンダと岡倉天心 二 反響する多様な「アジア」 三 ヴィヴェーカーナンダの呼びかけ 四 アジア主義の軌跡
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