ヨコとタテの建築論
モダン・ヒューマンとしての私たちと建築をめぐる10講
第1部 ヨコとタテ──ヒトは世界を組み上げる(モダン・ヒューマン論) ●第1講 互換と累進──モダン・ヒューマン、その力のぎこちなさ 1 アナロジーの曲芸/2 自他に橋を架ける/3 不気味な累進性/4 互換性の思想/5 ぎこちなく世界へ/ ●第2講 形態と内容──地上の幻 1 生き続けるデコル論/2 相似と類似、イメージとコトバ/3 むしろ「ふさわしい」こと/4 幻視絵画の窓/5 そこは相似の海だった ●第3講 相対と絶対──数と幾何学の魔法 1 逆立ちが起きる/2 「1」はのぞく、なぜなら……/3 拘束と自由/4 数の相対性と絶対性
第2部 ヨコにひろがる沃野──ありふれて、美しい(ビルト・ティシュー論) ●第4講 類型と組織──都市という織物の単位と積層 1 都市組織論と建物類型論/2 類型は少ないほどよい/3 モダン・ヒューマンの都市の建物/4 組織とは何か/5 都市の記憶/6 都市的事物 ●第5講 自然と人工──なること/つくることは不思議な関係 1 構法の類型学/2 工作から組織へ/3 進化のエージェント/4 自然と人工 ●第6講 平衡と進化──わたしたちは想念のなかで都市建築を分解する 1 かたい / やわらかい/2 あり方と動き方/3 平衡と進化/4 分解の宇宙/5 時間のカタチ
第3部 タテはいかに可能か──バラバラな世界に(アーキテクト論) ●第7講 饒舌と沈黙──喧騒のなかのサイレンス 1 19世紀ジャングル──社会の誕生/2 異形の都市と想像の共同体/3 内容のインフレーション/4 ポチョムキン都市/5 亡霊都市/6 バラバラゆえに ●第8講 過去と未来──世界が壊れ、組み変わっていくとき 1 前講のおさらい/2 過去の終わり/3 過去から未来を見通す──大理論の時代/4 未来の幻視──人間身体そのものの更新/5 伝統からの反転/6 伝統の創造/7 やっぱり世界はバラバラ ●第9講 単純と複雑──多元的な世界をそのままに 1 Bでもあり、13でもあり──アンビギュイティ/2 透明性―見えないものを見せる知覚の働き/3 ブリコラージュ/4 詩的言語/5 コーリン・ロウによるガルシュ/6 都市へ、社会へ
結語 ●第10講 能動と受動──むすびにかえて 1 海に潜るように/2 能動と受動だけではない/3 スピノザの外態と内態/4 都市・建築のリアリズム再論/5 創作行為と内態(中動態)/6 第1の社会性──巻き込みと成長/7 第2の社会性──開かれと堆積/8 第3の社会性──虚構すなわち幻視を
●抜き書きノート
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