中世の美学
トマス・アクィナスの美の思想

凡 例 主要引用文献
第二版(1970年)への序文
第一章 中世文化における美学の問題 一 歴史叙述 二 中世の美的感性 三 トマス・アクィナス 四 美的な快の可能性 五 本書の概要
第二章 超越概念としての美 一 問題の定立 二 事物に対する美的な視覚 三 トマス・アクィナスの原典 四 現代的な解釈 五 13世紀の哲学的な伝統における超越概念としての美 六 結論
第三章 美的な「視覚」の機能と本性 一 問題の定立 二 中世の原典 三 トマスの原文 四 美的な「視覚」 五 トマスにおける知性的直観
第四章 美の形相的な基準 一 トマスの文章 二 形相概念の厳密化 三 「釣り合い」――歴史的な事柄 四 トマス・アクィナスにおける「釣り合い」 五 「まとまり」 六 「明るさ」――歴史的な事柄 七 トマス・アクィナスにおける「明るさ」 八 結論
第五章 具体的な問題と原理の応用 一 御子の美しさ 二 人間の美しさ 三 音楽の美しさ 四 遊びと道化詩 五 象徴の視覚 六 聖書や詩の作品に見られる比喩と寓意 七 教育のための寓話の手法 八 トマスの詩学
第六章 芸術の理論 一 芸術の発明 二 芸術的な形相の存在論的な実質 三 芸術的な形相の美的な特殊性 四 美術が自律する可能性について 五 芸術の自律性がもつ多義性 六 結論
第七章 美的な「視覚」と判断 一 美的な「視覚」の機能 二 美的な「視覚」の本性
第八章 結論(1970年) 一 トマス美学の中心にある難問 二 トマス以後のスコラ学における形相概念の崩壊 三 美のカテゴリーと中世社会 四 トマスの方法論と構造主義の方法論
解説 「美」の宝庫としての中世哲学 山本芳久 物語作者エーコの原点を知るために ――訳者あとがきにかえて 注 人名・事項索引
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