女性兵士という難問
ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学
はじめに
第T部 ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学 第1章 ジェンダーから問う戦争・軍隊の社会学 1 はじめに――軍事社会学と国際関係論 2 戦争・軍隊とジェンダー 3 ジェンダー化された制度としての軍隊 4 「新しい」軍隊とジェンダー 5 女性兵士という難問 6 おわりに
第2章 戦争・軍隊の男性(性)研究 1 はじめに 2 出発点としてのシンシア・エンローとR・コンネル 3 構築される軍事的男性性 4 「新しい軍隊」の男性性? 5 おわりに――残された課題
第3章 軍事主義・軍事化・家父長制 1 はじめに 2 軍国主義か軍事主義か 3 軍事主義から軍事化へ 4 軍事化とジェンダー 5 おわりに――家父長制という亡霊、あるいは闘争の賭金
第U部 女性兵士という難問 第4章 女性兵士を取りまく困難 1 はじめに 2 性暴力/セクシュアル・ハラスメント 3 ジェンダー化された職務の割りあて 4 おわりに
第5章 女性兵士は男女平等の象徴か? 1 はじめに 2 軍隊が女性を入れる時 3 おわりに
第6章 戦争・軍隊とフェミニズム 1 はじめに 2 ジェンダー化された「国民」 3 フェミニズムと軍隊 4 おわりに
第V部 自衛隊におけるジェンダー 第7章 カモフラージュされた軍隊――自衛隊とグローバルなジェンダー主流化 1 はじめに 2 旧軍とは違います――再出発の時代(一九五〇−六〇年代前半) 3 あなたたちとともに――絆固めの時代(一九六〇年代後半−七〇年代) 4 先進的組織――拡張の時代(一九八〇年代−九〇年代) 5 われら平和維持者――「国際貢献」の時代(二〇〇〇年代〜) 6 おわりに――自衛隊のカモフラージュからの教訓
第8章 ジェンダー化される「ポストモダンの軍隊」 ――「新しさ」をめぐり動員される女性性/男性性 1 はじめに 2 「ポストモダンの軍隊」 3 NATO諸国との比較 4 「ポストモダンの軍隊」をめぐるジェンダー化された言説 5 おわりに
第9章 「利他的」な日本の自衛隊と女性活用 1 はじめに 2 自衛隊の女性の歴史 3 自衛隊の広報における女性の役割 4 女性活躍推進政策 5 「平和の戦士姫」のグローバルな登場 6 おわりに
第W部 米軍におけるジェンダー 第10章 アメリカにおける軍隊の女性の今 1 はじめに 2 「軍隊の女性」会議 3 「女性・平和・安全保障」会議 4 おわりに
第11章 軍事化される「平等」と「多様性」――米軍を手がかりとして 1 はじめに 2 米軍への包摂をめぐる闘争――黒人・女性・LGBT 3 米軍における「平等」と「多様性」の内実 4 おわりに
第X部 戦争・軍隊と性 第12章 戦争・軍隊と性――『兵士とセックス』を読む 1 はじめに――『兵士とセックス』を読む 2 『兵士とセックス』に対する反響 3 兵士とセックス――普遍性と特殊性 4 恋愛・売買春・レイプ――連続と断絶 5 おわりに
第13章 戦争と性暴力――語りの正統性をめぐって 1 はじめに 2 構築される性暴力の語り 3 戦時の性的関係の連続性 4 おわりに
終 章 戦争・軍隊の批判的ジェンダー研究のために 提言1 エンパワーメントの空間づくり 提言2 ケアの倫理を超えて 提言3 「取りこまれ」批判を超えて
註 あとがき 初出一覧 参考文献 索引
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