成長の臨界
「飽和資本主義」はどこへ向かうのか

はじめに
第1章 第三次グローバリゼーションの光と影
1 ホワイトカラーのオフショアリングが始まったのか 2 権威主義的資本主義 vs リベラル能力資本主義 3 ICT革命と際限のない人類の欲望の行方
第2章 分配の歪みがもたらす低成長と低金利
1 債務頼みの景気回復が招く自然利子率の低下 2 常態化する「資本収益率>成長率>市場金利」の帰結 3 経済成長と社会包摂の両立 4 テクノロジー封建主義の打破
第3章 日本の長期停滞の真因
1 「失われたX年」はいつまで続くのか 2 過度な海外経済依存が招く内需停滞 3 日本型雇用システムの隘路 4 日本人は2010年代に豊かになったのか
第4章 イノベーションと生産性のジレンマ
1 景気回復の長期化と生産性上昇の相剋 2 日本企業のイノベーションが乏しいのはなぜか 3 消費者余剰と生産性の相剋 4 グリーンイノベーションの桎梏 補論 外国人労働と経済安全保障
第5章 超低金利政策・再考
1 「デフレ均衡」崩壊までの距離 2 漂流する日銀の金融政策 3 公的債務管理に組み込まれる中央銀行 4 円高回避の光と影
第6章 公的債務の政治経済学
1 財政政策の復活と進行するMMTの二つの実験 2 超長期財政健全化プランの構想 3 人類の進化と共感
第7章 「一強基軸通貨」ドル体制のゆらぎ――国際通貨覇権の攻防
1 金融イノベーションの帰結 2 ドル一強とその臨界 3 「トゥキディデスの罠」を避けられるのか
終 章 よりよき社会をめざして
1 豊かだが貧しい社会 2 成長の臨界 3 コミュニティ再生のためのヒント 4 多面的にアプローチする視点を持つ
おわりに 参考文献 人名索引
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