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目次
新版 トルコ民族の世界史
A5判/並製/232頁
初版年月日:2022/05/18
ISBN:
978-4-7664-2809-4
 
(4-7664-2809-9)
Cコード:C0022
税込価格:2,640円
新版 トルコ民族の世界史

目次

序 章 イスタンブルに民族の問題を見る
 コスモポリタンな国際都市イスタンブル
 イスタンブルに押し寄せるイラン人
 社会主義体制崩壊の余波
 経済の要となるイスタンブル
 留学生を通じた交流の拡大
 ボスニアを助けるトルコ
 シリアからの難民問題
 二つの顔を見せる民族の問題
 トルコをキーワードにしてみる民族
 トルコ民族史観の独善性を排す
 COLUMN:トルコ系諸民族はどの程度、意思の疎通が可能か?

第T章 トルコ民族とは何か
 二重の意味をもつトルコという言葉
 トルコ民族の外貌は同じでない
 民族をくくる基準
 民族の鍵となる言語
 オルホン碑文の発見
 フィンランドの民族精神
 トルコ民族の故郷はモンゴル高原なのか
 中国王朝のトルコ民族情報――鉄勒
 ビザンツ帝国のトルコ民族情報――ブルガロイ
 語族は民族なのか
 民族移動によって生み出される多彩なトルコ系諸民族
 COLUMN:ユダヤ人に改宗したハザール

第U章 ペルシャ=イスラーム世界への道
 ペルシャ=イスラーム世界とは何か
 トルコ系遊牧民の侵入
 『シャー・ナーメ(王書)』が暗示するもの
 言語的に自立する中央アジア
 イスラームへの改宗
 シャマニズムの世界観
 シャマンはスーフィーに通じる
 スーフィー教団の発展と変質
 分裂するイスラーム教徒としての意識
 血縁,地縁に根ざす帰属意識
 COLUMN:トルコ民族の郷土 トゥラン

第V章 東方キリスト教世界のトルコ化
 多言語,多宗教のなかでの民族形成
 文化的変容が及ばないアラブ世界
 イコノクラスムから見る東方キリスト教
 イスラーム化の先頭に立つスーフィー
 キリスト教の影響を受けたベクターシュ教団
 バルカンのイスラーム化
 ボスニアの異端キリスト教
 イスラーム化の理由
 アナトリアで進展するトルコ化
 宗教別につくられたミッレト
 イスラーム教徒としての意識の強さ
 COLUMN:ドリナの橋

第W章 未完のトルキスタン国家
 近代におけるトルコ民族世界のナショナリズム
 帝政ロシアの征服と支配
 クリミア・タタール出身の先覚者
 中央アジアに波及するジャディードの運動
 堕落するミール・アラブ神学校
 パン・トルコ意識を生む共通トルコ語
 トルキスタン人意識はチャガタイ・トルコ語から
 民族の叙事詩『アルパミシュ』
 ロシア市場に直結する中央アジアの綿畑
 フェルガナ盆地に集中する矛盾
 ロシア革命に夢を託す中央アジア
 コーカンドに集まるトルキスタン人
 バスマチのゲリラ運動
 民族的境界画定
 変質する現代の民族主義
 COLUMN:イスラーム世界の神学校

第X章 アゼルバイジャン 二つの顔
 二つのアゼルバイジャン
 帝政ロシアの征服
 言語ナショナリズムの父
 ザカフカスのモリエール
 イラン・アゼルバイジャンの状況
 民族主義の二つの潮流
 石油ラッシュに沸く町
 バクーの光と影
 政党が乱立するバクー
 バクー・コンミューン
 民族主義政権の興亡
 民族主義の復活とナゴルノ=カラバフ紛争
 根が深い民族の憎悪
 COLUMN:石油で財をなしたグルベンキアン

第Y章 変転するトルコ人の民族意識
 ミッレト制の解体から生まれてきた民族
 バルカン諸民族の独立
 役に立たない「防衛のナショナリズム」
 トルコ民族史の開拓者
 言語の改革家シェムセッティン・サーミ―
 オスマン・トルコ語の改革
 文化をキーワードにしてみたジヤ・ギョカルプ
 青年トルコ人革命
 肥大化するトルコ民族主義
 エンヴェル・パシャの野望
 オスマン帝国分割の危機
 アナトリア・ナショナリズムへの道
 クルド人の挑戦
 COLUMN:トルコ民族の心 英雄叙事詩

終 章 灰色の狼はよみがえるのか
 チルレル首相の発言
 シンボルとしての灰色の狼
 一国ナショナリズムに固執するトルコ
 旧ソ連邦トルコ系諸国家の事情
 経済進出に意欲的なトルコ
 苦しいトルコの台所事情
 ヨーロッパに顔が向くトルコ人
 中東イスラーム世界に回帰する人たち
 発展の可能性を秘めたトルコ民族世界の関係
 ゆるい統合に向かうトルコ民族の世界
 COLUMN:石油パイプラインの建設で脚光をあびるトルコ

さらに深く知るための文献案内

あとがき

トルコ民族史 略年表
人名索引
事項索引
図版出典一覧・所蔵元一覧
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