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目次
ハンス・ヨナス 未来への責任
四六判/上製/288頁
初版年月日:2021/07/20
ISBN:
978-4-7664-2755-4
 
(4-7664-2755-6)
Cコード:C0010
税込価格:2,970円
ハンス・ヨナス 未来への責任
やがて来たる子どもたちのための倫理学

目次

はじめに
  テクノロジーと未来/「本当に人間らしい生き方の永続」
  先行研究の概観/本書の構成

第1章 人間と想像力――哲学的人間学T
 1 動物と人間の境界
  宇宙人の思考実験/想像力とは何か
 2 反転する想像力
  無限の反省/人間像の形成
 3 墓と形而上学
  なぜ人は墓を建てるのか/形而上学の起源

第2章 歴史をめぐる問い――哲学的人間学U
 1 歴史とは何か
  終わりなき歴史の運動/「自由の場は歴史である」
 2 ユートピアに抗して
  ユートピア主義の論理/凌駕されえない過去  
  「未来は未来それ自身である」
 3 歴史の予測不可能性
  歴史が予測される条件/新しい眼で世界を眺めること

第3章 死の存在論とニヒリズム――哲学的生命論T
 1 「死の存在論」の誕生
  原始の生命観/魂と自然の分離/死の存在論
 2 亡霊と化す精神
  随伴現象説/シミュレーションされる思考
 3 人間と世界の断絶
  死の存在論の矛盾/ニヒリズムへの没落

第4章 テクノロジーの脅威――技術論
 1 テクノロジーとはなにか?
  無限の円環/終わりなき進歩
 2 テクノロジーの脅威
  予測不能・対処不能・回収不能/剣と鋤
 3 テクノロジーと倫理
  新しい倫理学の必要性/存在と当為の切断
  形而上学的真理の否定/一つの突破口

第5章 生命とは何か――哲学的生命論U
 1 新たな生命論を目指して
  アメーバが自由であるとしたら/哲学的生命論の方法
 2 生命と自由
  窮乏する自由/生命の空間性/生命の時間性
 3 傷つきやすさと実存
  生命の傷つきやすさ/死と実存

第6章 傷つきやすさへの責任――未来倫理学T
 1 責任とは何か
  二つの責任概念/他者への気遣いとしての責任
 2 責任の対象
  生命の「呼び声」/乳飲み子への責任/子どもの他者性
 3 責任の主体
  責任と自由/「呼び声」を聴くこと

第7章 未来世代への責任――未来倫理学U
 1 未来世代への責任の基礎づけ
  すべてに先行する責任/「未来の人間は存在するべきである」
 2 開かれた歴史への責任
  形而上学の開放性/その時々に、別々の仕方で
 3 未来の予見
  不吉な予言/恐怖に基づく発見術

第8章 アウシュヴィッツ以降の神――神学
 1 なぜ神話を語るのか
   「神は沈黙した」/仮説としての神話
 2 無力な神の神話
  無力な神/宇宙創成の物語/行為の不死性
 3 神と記憶
  記憶する神/責任と記憶

おわりに――やがて来る子どもたちのために
 

あとがき
参考文献
索 引
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