診断の社会学
「論争中の病」を患うということ

序 章 患い・診断・論争
第1章 「論争中の病」をめぐる問題 1 「病い」から「論争」へ――医療社会学のアポリア 2 医療社会学の分析視角 3 「論争中の病」とは何か 4 「論争中の病」をめぐる問題 5 おわりに
第2章 診断を社会学的に研究するということ 1 診断とは何か 2 医療社会学における診断の布置 3 診断の社会学に向けて
第3章 「病名がないより病名をもらえた方が嬉しい」 ――「痙攣性発声障害」の当事者の困難と診断 1 はじめに 2 「痙攣性発声障害」を患うことの困難 3 「病気」の社会的実在性を担保するものとしての診断 4 患いの社会化と診断のポリティクス
第4章 「何もできることはないけど愚痴なら聞きに来ます」 ――「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」の当事者の困難と診断 1 はじめに 2 「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」を患う人びとの病気行動 3 相手にされることのない患い 4 「活動的な患者」を引き受ける
第5章 「そんな病気はありません」 ――「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」および「線維筋痛症」の当事者の困難と診断 1 はじめに 2 「筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群」および「線維筋痛症」の当事者における診断の効果 と限界 3 診断のパラドックス――周囲の人びとによる患い/苦しみの脱正統化 4 おわりに
第6章 「論争中の病」と診断 1 「論争中の病」の診断が当事者に及ぼす影響 2 正統化をめぐるポリティクス 3 希望をめぐるポリティクス
終 章 「論争」からシティズンシップへ 1 生物学的シティズンシップを記述する 2 想像的な希望と可能的な希望 3 生きるための/肉の政治 4 「非市民化」への抵抗 あとがき 初出一覧 註 参考文献 索 引
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