マルチメディア社会の著作権

まえがき 第1部 マルチメディア社会における知的財産権………苗村憲司
第1章 情報化社会を迎えて 1 「情報化社会」とは 2 「マルチメディア」とは 3 「インターネット」の意義 4 「知的財産権」とは 第2章 知的財産権制度の歴史と現状 1 知的財産権の意義と種類 知的財産とその権利 知的財産権の分類 知的財産権の効力 2 特許権制度の歴史的展開 欧米の特許権制度の歴史 日本の特許権制度の歴史 日本の現行特許権制度 3 著作権制度の歴史的展開 欧米の著作権制度の歴史 日本の著作権制度の歴史 4 知的財産権制度の国際調和への動き 工業所有権に関するパリ条約 文学的及び芸術的著作物の保護に関するベルヌ条約 万国著作権条約 世界知的所有権機関と世界貿易機関 第3章 著作権法の現状 1 著作権法のねらいと運用 著作権法のねらい 著作権法の理念と運用 2 著作物と著作者 著作物とその種類 権利保護の対象となる著作物 著作者 3 著作権 「著作権」とは 著作権の支分権 出版権 4 著作者人格権 5 著作隣接権 実演家の権利 レコード製作者の権利 放送事業者及び有線放送事業者の権利 6 権利の制限 著作権・著作隣接権の独占の例外に関する規定 報酬請求権 第4章 マルチメディア時代に向けて解決すべき著作権法の課題 1 広義の複製技術の発展への対処 本質的な問題 電子的蓄積は「複製」か ネットワークを用いた情報流通 私的使用のための複製 電子出版と電子図書館 2 ソフトウェアの保護制度 プログラムの著作権による保護と特許権による保護の関係 プログラムのリバースエンジニアリングの問題 データベースの著作権による保護と産業政策目的の保護の必要性 3 グローバル時代への対処 知的財産権制度の国際統一の必要性と可能性 ネットワーク上の著作物の国際流通 著作権管理の技術と体制 4 国内外の検討状況 国内の検討状況 米国のNIIタスクフォースによる検討 欧州委員会の検討 WIPOの新条約 第5章 著作権論議への市民参加を
第2部 アウトプット論−著作権法解釈の新たな試み−………小宮山宏之
第1章 科学技術の発展と著作権法 第2章 著作権法の構成と学説 1 著作権法についての従来の学説 著作権法の背景 著作権法の構成 複製についての考え方 2 従来の解釈への疑問 第3章 アウトプット論 1 アウトプット論とは何か 具体的事例による考察 事例の整理と検討 2 複製とアウトプ十論 複製の連鎖と著作者の利益保護 報告書「デジタル化・ネットワーク化に対応した知的財産権問題について」の検討 3 アウトプットの主体 アウトプット論における法人 第4章 アウトプット論の具体的適用 1 著作物 著作物の保護 「切り取り方」−分節の仕方 2 著作者人格権 同一性保持権 3 コンピュータプログラムとデータベースの著作権法上の特性 4 コンピュータプログラム 5 コピープロテクト解除装置等に関する法的対応 6 データベース
第3部 ソフトウェアのリバースエンジニアリングと著作権………富澤良成
第1章 特殊な著作物としてのコンピュータソフトウェア 第2章 リバースエンジニアリング問題の背景 1 技術発展とリバースエンジニアリング リバースエンジニアリングの一般的意義 工業所有権法上のリバースエンジニアリングの位置づけ 2 ソフトウェアのリバースエンジニアリング ソフトウェアのリバースエンジニアリングとは何か ソフトウェアのリバースエンジニアリングの目的 ソフトウェアのリバースエンジニアリングの手法 3 著作権法上の問題 4 公的な対応の現状 第3章 リバースエンジニアリングに関する従来の議論 1 リバースエンジニアリング適法論 2 リバースエンジニアリング違法論 3 マイクロソフト事件に関する議論 マイクロソフト事件の概要 本判決に関する議論 第4章 「アウトプット論」による解決策 1 アウトプット論の基本的な考え 2 リバースエンジニアリングへの適用 3 運用上の問題 第5章 「複製」概念拡大の概念と「アウトプット論」導入の意味
第4部 著作権の課題−今後のマルチメディア社会に向けて−………<座談会>苗村憲司/小宮山宏之/紋谷暢男
著作権のねらいと理念 検証・アウトプット論 著作権を取りまく今後の課題 あとがき 索引
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