ジャンセニスム 生成する異端
近世フランスにおける宗教と政治

序論
第一部 「ジャンセニスム」への視線
第一章 アウグスティヌスをめぐって 1 恩寵と自由意志 2 「ジャンセニスムの教理」 3 批判の論理 4 不安の拡大 5 原理主義? 6 アウグスティヌスの相対化
第二章 政治的イメージの問題 1 『ジャンセニスムの政治問題』 2 宗教と政治の混交 3 ジャンセニスムという「セクト」 4 想像力の根源へ 5 聖体会とは何か 6 ジャンセニスムと聖体会
第二部 異端を囲い込む
第三章 事実の確定 1 五命題の断罪 2 聖職者会議と「事実問題」 3 フランスとローマのあいだ 4 小勅書の翻訳と受諾 5 歴史記述としての反ジャンセニスム 6 アルノー譴責事件
第四章 信仰宣誓書 1 小勅書の受諾から信仰の宣誓へ 2 王権と反ジャンセニスム 3 ポール=ロワイヤルの修道女たち 4 司教の抵抗 5 レギミニス・アポストリキ 6 「教会の和約」に向けて
第三部 抵抗と服従
第五章 署名をめぐる論争 1 抵抗の理論 2 良心の問題 3 「恭しい沈黙」 4 強制の理論 5 パリ大司教ペレフィクスの教書 6 事実と不可謬性
第六章 論争と信の観念史 1 「信仰の行為」から 2 信仰分析の系譜 3 聖体論争における方法の問題 4 権威と検討 5 ジャンセニスム論争と信の観念史 6 フェヌロンの不可謬性論
結論
注 あとがき 参考文献 事項索引 人名索引
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