ボルヘス『伝奇集』
迷宮の夢見る虎
プロローグ
T 〈ボルヘス〉という秘め事 アルター・エゴとしての虎 虚構と『伝奇集』 忘れられた語り手 「ボルヘス」とは誰か? 混淆の出自と言語の脱領域性 〈秘め事〉としての「読むこと」と「書くこと」 ボルヘスとともに迷宮の虎を追う
U 『伝奇集』の来歴 「アル・ムターシムを求めて」 ボルヘス、ウルフ、カフカ、ミショー 『伝奇集』の成立史 「書物」という対話の場
V 〈完全なる図書館〉の戦き バベルの図書館の無限性 もう一つの「図書館」 すべての書物、すべてのアイディア
W バベルの塔を再建すること 「バベルの塔」の歴史 「バベルの図書館」の図像
X 夢見られた私 ボルヘスの円環と迷宮 「円環の廃墟」の夢 夢見る「作家」 「全員一致」 unánime
Y 震える磁石の針の先に 探偵小説「死とコンパス」 「コンパス」 brújula 殺人事件の舞台 迷宮の都市ブエノスアイレス
Z 永遠に分岐しつづける小径 「八岐の庭」を彷徨う 「南部」の迷宮都市ブエノスアイレス 「新時間賛否論」という哲学的闘争
参考文献 エピローグ
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