『修身論』の「天」
阿部泰蔵の翻訳に隠された真相

はじめに
第1章 近世から近代へ――「文明開化」と「学制」の夢 1.国家の近代化:「智識を世界に求める」 2.教育の近代化:「必ず邑に不学の戸なく家に不学の人なし」
第2章 アメリカから日本へ――ウェーランドと福澤諭吉の出会い 1.ウェーランドと『道徳科学要論』:新世紀のための思想 2.福澤諭吉と『道徳科学要論』:原書の影響、訳書の普及
第3章 英語から日本語へ――阿部泰蔵のジレンマ 1.阿部泰蔵と『修身論』:キリスト教の消失 2.阿部泰蔵の訳し方:「読む人にわかるように」
第4章 Godから「天」へ――知らぬ神より馴染みの「天」 1.「天」の同質的要素 2.「天」の異質的要素 3.「天」の限界:排除された要素
第5章 『修身論』の「天」――その意味と機能
おわりに 文献案内
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