光の形而上学
知ることの根源を辿って

はじめに 山内志朗
第 I 部 古代の光
プラトン「太陽」の比喩 納富信留
光の超越性と遍在性 初期ギリシア教父における光とロゴスをめぐって 土橋茂樹
プロティノスにおける光と言語の形而上学 樋笠勝士
第 II 部 中世における展開と発展
中世存在論における唯名論 実体論批判としての唯名論 山内志朗
トマス・アクィナスにおける「光の形而上学」の可能性 上枝美典
太陽の光はなぜ熱いのか ロバート・グロステストの『太陽の熱について』 神崎忠昭
15世紀シエナ美術における光と影 サッセッタ作〈聖痕を受ける聖フランチェスコ〉の場合 遠山公一 第 III 部 伝統の継承と刷新
東方キリスト教圏の光に関する体験的言説とその特質 谷 寿美
弾む御言、差し込める光 中世ドイツの宗教と世俗文学に現れた光をめぐる言説 香田芳樹
神の光、そして預言者とイマームたちの光 イスマーイール派によるクルアーン「光の節」の解釈 (スィジスターニー『神的王領の鍵の書』第52章の翻訳と解題) 野元 晋
同一性と指示詞に基づく論理体系 藁谷敏晴
あとがき 山内志朗
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