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目次
新たな魚類大系統
四六判/並製/236頁
初版年月日:2016/10/31
ISBN:
978-4-7664-2298-6
 
(4-7664-2298-8)
Cコード:C3345
税込価格:2,640円
新たな魚類大系統
―― 遺伝子で解き明かす魚類3万種の由来と現在

目次

第1章 系統学事始め
 1.1 “Connecting the dots”(点と点をつなげる)
 1.2 系統学における“connecting the dots”
 1.3 現生種は共通祖先を通じて結ばれる
 1.4 遺伝子と分子系統学
 1.5 系統学における「既成概念」
 1.6 研究のフロンティアとインパクト
 1.7 サイエンスにおける発見の喜び

第2章 研究の世界との出合い
 2.1 釣りにのめり込んだ少年時代
 2.2 大学入学
 2.3 アカデミアの世界を知る
 2.4 深海魚との出合い
 2.5 大学院入試と卒論

第3章 深海性オニハダカ属魚類の研究へ
 3.1 深海性オニハダカ属魚類の生態研究
 3.2 系統学理論の勉強
 3.3 比較形態に基づくオニハダカ属の系統解析
 3.4 博物館への就職
 3.5 西田睦さんとの出会い
 3.6 科研費の壁
 3.7 分子生物学実験入門
 3.8 オニハダカ属魚類の分子系統樹
 3.9 オニハダカ属魚類の進化史再構成
 3.10 外洋における種分化
 3.11 終わりの始まり

第4章 新たなミトコンドリアゲノム全長配列決定法 ―― ロングPCRの応用
 4.1 きっかけは深海魚
 4.2 ミトコンドリアとミトコンドリアゲノム
 4.3 脊椎動物のミトゲノム
 4.4 これまでの実験法
 4.5 ロングPCR
 4.6 PCRの原理
 4.7 ヨコエソのミトゲノム増幅 ―― 最初の挑戦
 4.8 プライマーの再設計で仕切り直し
 4.9 新たなミトゲノム全長配列決定法
 4.10 ユニバーサルプライマーの開発
 4.11 ユニバーサルプライマーの検証
 4.12 DNA塩基配列決定法の原理
 4.13 ヨコエソのミトゲノム全長配列決定

第5章 魚類大系統解明へ向けた基盤形成
 5.1 ミトゲノムデータの有用性の検証
 5.2 大きいことはいいことだ!
 5.3 問題解決能力の検証 ―― 下位真骨類の大系統
 5.4 新たなマーカーの発見
 5.5 プロジェクトの発進
 5.6 条鰭類の大系統解明 ―― その第一歩
 5.7 魚類とは何か
 5.8 問題の歴史的背景その1:進化に対する段階群的(類型的)認識の時代
 5.9 問題の歴史的背景その2:進化的段階群の解体
 5.10 問題の歴史的背景その3:分岐学理論の登場
 5.11 問題の歴史的背景その4:分岐学理論のエッセンス
 5.12 問題の歴史的背景その5:権威主義の横行と分子系統第一世代の挑戦
 5.13 問題の歴史的背景その6:分子系統第二世代の挑戦
 5.14 分子系統第三世代の挑戦 ―― ミトゲノム全長配列による上位真骨類系統の解明

第6章 条鰭類の大系統解明 ―― 全体像を4つに分けて示す
 6.1 下位条鰭類
 6.2 ニシン・骨鰾類
 6.3 原棘鰭類(下位正真骨類)
 6.4 上位(正)真骨類

第7章 スズキ類の大系統 ―― 混沌から見えてきたもの
 7.1 スズキ類に対する3つのアプローチ
 7.2 スズキ類論文で味わった挫折と再出発
 7.3 スズキ類における10個の包括的単系統群
 7.4 「ベラ亜目」の実体とオヴァレンタリアの発見
 7.5 「トゲウオ目」の実体とヨウジウオ目の創設
 7.6 フグの仲間のユニークな進化
 7.7 ペラジアの発見と外洋における適応放散

第8章 新天地を求める魚たち、新天地に連れて行かれる魚たち
 8.1 白亜紀末の深海魚から進化したペラジア
 8.2 表層から深層へ―― 三変化する深海魚
 8.3 ルアーを武器に深層へ
 8.4 ウナギの祖先も深海魚
 8.5 淡水魚の進化と大陸移動
 8.6 シーラカンス2種の進化と大陸移動

第9章 魚の過去から現在・未来へ
 9.1 悪夢の科研費不採択
 9.2 窮余の策「環境DNA」
 9.3 魚類環境DNAメタバーコーディングの技術開発
 9.4 魚の過去から現在・未来へ

おわりに
参考文献
索引
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