海外の安楽死・自殺幇助と法

第1部 英米法圏国家の状況
アメリカ合衆国の状況 ―― 第1章 アメリカ合衆国における自殺幇助と法の支配 カール・F・グッドマン / 甲斐克則(訳) T. 延命拒否権としての「死ぬ権利」と医師による自殺幇助の権利との相違 U. 憲法上自殺幇助の権利はない V. インフォームド・コンセントおよび「身体の統合性」の権利と治療拒否権 W. アメリカ合衆国憲法は自殺幇助の権利を創出しない X. 自殺幇助罪の成否と陪審員の判断 Y. 州政府による自殺幇助法の立法化動向 ―― オレゴン州の場合
英国の状況 ―― 第2章 英国における終末期の意思決定 シーラ・マクリーン / 甲斐克則・新谷一朗(訳) T. 序 U. 決定無能力者に対する意思決定 V. 終末期の意思決定と決定能力ある患者 W. 結 語
第3章 自殺幇助に関するインフォーマルな法の変容 ―― 検察官のための指針 ―― ペニー・ルイス / 甲斐克則(監訳) / 福山好典・天田悠(訳) T. 序 U. 自殺ツーリズムに関する指針か、それとも自殺幇助一般に関する指針か? V. 意見募集 W. 規制なき枠組み X. 被害者の症状 Y. 組織または専門職者による自殺幇助 Z. 不承不承の被疑者 [. 自殺幇助に関する法の変容 \. 結 語
オーストラリアの状況 ―― 第4章 安楽死・自殺幇助と法 ―― 比較法的アプローチ ―― ジョージ・ムスラーキス / 甲斐克則(訳) T. 序 U. 予備的な定義 V. 安楽死と法の道徳的限界 W. 安楽死とオランダ法における医学上の緊急避難の抗弁の発展 X. 安楽死に対するノーザン・テリトリーのアプローチ Y. これからの途 ―― 安楽死問題に関する合意獲得
第2部 大陸法圏国家の状況
ドイツの状況 ―― 第5章 臨死介助の刑法上の問題性 ハロー・オットー / 甲斐克則・久藤克子(訳) T. 概念的描写 U. 生命短縮を伴わない臨死介助 V. 消極的臨死介助 W. 積極的臨死介助
第6章 ドイツにおける臨死介助および自殺幇助の権利 ヘニング・ローゼナウ / 甲斐克則・福山好典(訳) T. 臨死介助の伝統的形式 U. 臨死介助の再編 V. 結 語
フランスの状況 ―― 第7章 フランス法における安楽死 クリスティアン・ビック / 柿本佳美(訳)・甲斐克則(補正) T. 自らの死を再び自分のものとすることを人に許容すること U. 否定された安楽死への権利
第3部 ベネルクス3国の状況
オランダ・ベルギーの状況 ―― 第8章 オランダとベルギーにおける安楽死と医師による自殺幇助 アグネス・ヴァン・デル・ハイデ / 甲斐克則・福山好典(訳) T. はじめに U. オランダとベルギーの法制度 V. オランダとベルギーにおける安楽死の実践 W. 結 語
ヨーロッパ全体・ベルギーの状況 ―― 第9章 安楽死 ―― ヨーロッパおよびベルギーにおけるスタンスと実務― リュック・デリエンス / 甲斐克則・福山好典・天田悠(訳) T. はじめに U. 安楽死へのスタンスに関するヨーロッパの展開 V. 2002年にオランダとベルギーにおいて施行された安楽死法 W. ベルギーにおける届け出られた安楽死事例からみた安楽死に関する医療慣行 X. ベルギー・フランダースにおける医師への大規模調査からみた安楽死およびその他の終末期の意思決定に関する医療慣行 Y. 社会的弱者グループにおける安楽死の利用
ルクセンブルクの状況 ―― 第10章 ルクセンブルクにおける臨死介助 ―― 新法の成立過程,解釈および実務 ―― シュテファン・ブラウム / 甲斐克則・天田悠(訳) T. 成立過程 U. ルクセンブルクにおける安楽死と緩和医療の法的メルクマール V. 適用時に起こりうる問題 W. 国家管理・評価委員会
編訳者解説・あとがき
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