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                  日韓の未来をつくる
                   
知的に、笑顔で、語り合おう ―― 「韓国知識人との対話」シリーズ刊行にあたって
 はじめに
 
 第1章 日韓の溝、その深さ
 1 「竹島」というトゲに潜むもの(小説家 金辰明氏と語る)
 自衛隊出動で日本に核攻撃が? / 日本の変化は止められない / 南北分断という痛
 み / 韓中を接近させるもの / 「日本が好き」ではあるけれど / 劇的な和解は可能か
 
 2 安重根から見えてくるもの(歴史家 崔書勉氏と語る)
 義士かテロリストか / 伊藤博文と日韓保護条約 / 「アジア団結」を唱えたが /
 義士・安重根への意外な評価 / 岸信介からの伝言 / 国交正常化五〇年の積み重ねを
 大切に
 
 3 慰安婦問題、その悩ましさ(世宗大学教授 朴裕河氏と語る)
 解決をはばんだ両極端の主張 / 「同志的関係」という切なさ / 責任の所在はどこに /
 朝日新聞批判の構造 / 日本の国会に望むこと
 
 第1章の対談を終えて
 
 第2章 生き証人が語る「あの時」
 1 外交官が見た条約調印への決断(元外交部長官 孔魯明氏と語る)
 押し寄せるデモ隊と非常戒厳令 / 朴大統領の悲壮な覚悟 / 信じられなかった金大中事
 件 / 教科書問題から「パートナーシップ宣言」へ / 両首脳への願い
 
 2 「条約反対」から「日韓親善」へ(韓日親善協会中央会長 金守漢氏と語る)
 反骨の学生時代 / 「屈辱外交反対」のスポークスマンに / 韓日議員連盟で活動 /
 社会党とも関係づくり / 日韓関係の今昔
 
 3 劇的な「金大中訪日」の演出(元駐日大使、高麗大学名誉教授 崔相龍氏と語る)
 「奇跡は奇跡的に訪れはしない」 / 政治家の妄言に一喜一憂しない / 日本文化の開放
 に踏み切る / 独仏のように和解できるか / 日韓の壁をどう乗り越えるか
 
 第2章の対談を終えて
 
 第3章 ジャパン・ウォッチャーたち
 1 東京特派員から見た日本(元東亜日報編集局長 鄭求宗氏と語る)
 歴史教科書問題と日韓メディア / ハングル世代としての「日本を知る企画」 / 感心して
 ばかりの東京生活 / 日本研修が生きた朝刊紙への転換 / 弾圧された独裁時代 /
 日韓メディアの右傾化を憂える
 
 2 日本政治を見続けて(ソウル大学日本研究所長 朴歩氏と語る)
 スタートは中曽根氏の世界平和研究所 / ドブ板選挙を体験 / ボスがいなくなった日本
 政治 / 「支配階級」なく、対立激しい韓国 / 「草の根保守」が広がった日本 /
 韓国式の派手な喧嘩には愛情も
 
 3 歴史観を近づけるために(ソウル市立大学教授 鄭在貞氏と語る)
 「独島体験館」の企画意図 / 歴史教育にバランス感覚を / 進歩した日本の歴史認識 /
 歴史共同研究の試み / 「東アジアの地中海」という発想を
 
 第3章の対談を終えて
 
 第4章 スポーツ・芸能の世界で
 1 「宿敵」同士、よき切磋琢磨を(元サッカー韓国代表チーム監督 洪明甫氏と語る)
 ロンドン五輪でのハプニング / Jリーグで学んだこと / 池田コーチを招いたわけ /
 アジアのサッカーと未来
 
 2 韓流ブームの先駆けとして(歌手 趙容弼氏と語る)
 一五年ぶりの東京公演 / 世代をつなぐ新曲に挑戦 / 紅白歌合戦から北京、そして平
 壤へ / 「釜山港へ帰れ」の歌詩の秘話 / 予想されたK-POPブーム
 
 3 「韓流」と「日流」を読み解く(一橋大学准教授 権容奭氏と語る)
 「架け橋」を決意した少年時代 / 映画『シュリ』とドラマ『冬のソナタ』 / 衰えない韓国の日
 本文化人気 / JKカルチャーの模索を
 
 第4章の対談を終えて
 
 第5章 市民社会と草の根交流
 1 船上の日韓交流をプロデュース(環境財団事務総長 李美景氏と語る)
 「ピース&グリーンボート」 / セウォル号事件とフクシマ / カルチャーギャップを越えて
 
 2 日韓とアジアの学生交流を語る(東西大学総長 張済国氏と語る)
 アメリカ留学から日本の商社へ / サハリン在留韓国人の子孫を招く / 多彩な大学間交
 流に活路 / いまの留学組が日韓関係を変える
 
 3 自治体が果たす外交の役割(全羅南道知事 李洛淵氏と語る)
 日韓で活発な知事の交流 / 日本企業の投資で活性化 / 日韓首脳の長所と短所 /
 記者時代に接した歴代の大統領 / メディアへの思い
 
 第5章の対談を終えて
 
 第6章 未来をつくるために
 1 「首都の交流」に思いを秘めて(ソウル市長、元市民派弁護士 朴元淳氏と語る)
 日本社会のよさに学ぶ / 「北京、ソウル、東京」のパートナーシップを / 過去の始末をき
 ちんとつける / 若い人たちが未来を築く
 
 2 ナショナリズムの克服と知識人の役割(ソウル大学教授 宋虎根氏と語る)
 国家の無力を見せつけたセウォル号事件 / 「ごめんなさい」というスローガン / 日本は
 「大国としての翼」をもて / 歴史的対峙を弱める必要性 / 「独島・竹島」を友好の島に
 
 3 「ソフトパワー立国」のすすめ(元文化庁長官 李御寧氏と語る)
 「縮み」志向を忘れた日本 / 日中韓は「じゃんけん」の関係がいい / 「失われた二〇年」
 こそ素晴らしかった / ポピュリズムと民主主義 / 日中韓で共通の漢字を
 
 第6章の対談を終えて
 
 おわりに
 
 参考文献
 インタビューリスト
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