言語天文台からみた世界の情報格差

【第1部 言語天文台とは】
第1章 言語天文台とは 1 世界の言語天文台 2 言語間デジタルデバイド 3 言語天文台の目的 4 言語天文台の発足 5 沖縄憲章からサイバースペース勧告へ 6 国連開発目標 7 天体の宇宙、言語の宇宙
第2章 動機と試行錯誤 1 アジア情報技術標準化フォーラム 2 情報技術標準化の国際組織 3 情報技術のローカライゼーション 4 初期のウェブ言語調査 5 われわれの初調査 ―― サイバー・センサス
【第2部 言語と文字と文字符号】
第3章 世界の言語 1 世界に言語はいくつあるのか 2 言語の分類と系統 3 言語学の始まりと印欧語族 4 世界の大語族 5 国単位でみた言語多様性 6 言語のレッドブック
第4章 世界の文字 1 文字とは何か 2 世界に文字はいくつあるのか 3 文字の分類 4 文字の起源 5 その後の発達 6 絶滅した文字
第5章 世界の文字符号 1 文字符号とは 2 SC2議長報告 3 ISO 646とその拡張 4 多言語文字符号表8859シリーズ 5 UCS / ユニコードの意義 6 符号化文字集合のサイズ
【第3部 観測戦略と観測装置】
第6章 観測戦略 ―― ウェブ空間の巨大さへの挑戦 1 情報爆発 2 観測戦略とハードウェア 3 ジェネリック・ドメインとカントリー・ドメイン 4 ページとサーバの規模分布 5 リンクと接続性
第7章 ウェブクロウラー 1 ウェブクロウラーとは 2 ミラノ大学チームとの出会い 3 並列処理の仕組み 4 さまざまなパラメータ 5 データ収集作業の実際 6 二つの独自開発クロウラー 7 データベース天文学に学ぶ
第8章 言語判別技術 1 言語判別技術とは 2 言語天文台の判別エンジン 3 重要な役割を果たした「世界人権宣言」 4 さまざまな多言語テキスト 5 複数の文字で書かれる言語 6 特殊な文字符号 7 言語判別技術の戦略性
第9章 世界の言語天文台パートナー 1 チュニスでの出会い 2 アダマ・サマセコウ氏 3 言語多様性ネットワークMAAYA 4 トルコの言語学者タルジャン博士 5 ロシアユネスコ国内委員会 6 アジア情報技術標準化フォーラムの仲間たち 7 スクリプト・エンコーディング・イニシアティブ
【第4部 観測結果から何がわかったか】
第10章 使用言語の分析 1 アジア・アフリカのウェブ言語観測結果 2 ローカル言語比率と言語多様性指標 3 多言語社会と言語の機能分化 4 知的活動の媒体としての母語の運命 5 文字符号問題は解決したのか 6 インターネット上における言語の変形
第11章 サーバ所在地の分析 ―― 通信事情とドメイン管理状態の把握 1 応答時間・ホップ数・サーバ所在地 2 アジア・アフリカのサーバ所在地 3 島嶼 ―― バーチャルドメインの典型 4 スパム発信サーバの所在地分析 5 ドメイン名の登録と閲覧
第12章 リンクの分析 ―― 情報の流れの可視化 1 報道機関リンク比率による分析 2 報道自由度ランキングとの比較 3 次数分析とべき乗則
第13章 グラフ構造の分析 ―― コミュニティの可視化 1 ウェブ空間は巨大な有向グラフ 2 ウェブ空間の巨視的構造 3 ドメイン単位のウェブ発達度 4 言語コミュニティ・媒介言語・言語間距離
第14章 ジニ係数による分析 ―― デジタルデバイドの可視化 1 ローレンツ曲線とジニ係数 2 ジニ係数で測ったデジタルデバイド 3 デジタルデバイドの評価指標体系について
おわりに 1 人類史スケールでみた言語数の変動 2 技術変化と文字 3 英語の世紀 4 言語のエンパワーメント 5 言語天文台の示した可能性
注および参考文献 索引
コラム 1 アルファベット発祥の地から来たデザイナー 2 国際母語記念日の由来 3 社会観測を行なう天文台 4 検索エンジンを用いた簡便なページ数推計方法 5 言葉が消えていくことはなんだか悲しい 6 諸橋轍次と漢字コード専門家会合の長岡開催 7 砂漠の文字、極北の文字 8 セブ島のホテルにあった謎の文字 9 トルコ語のアルファベット 10 クリスマスイブの椿事 11 世界無形文化遺産となったインドの詠唱法 12 憧れの著者ケン・ランディ氏 13 レナ会議出席の余波
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