経済学の歴史

はしがき 経済学の歴史的連関図
序 章 なぜ経済学の歴史を学ぶのか 1 経済学の歴史を学ぶことの意義 2 テキストの構成と使い方 3 経済学の歴史を学ぶ方法論について 4 経済学の歴史に関する本書の立場
第1部 古典派経済学
第1章 経済学の誕生前史 1 経済学の誕生までの経済史的背景 2 思想的背景 3 政治哲学の革命 4 スミスの『道徳感情論』(1759) 5 まとめ
第2章 スミスの経済学(1) 〈前史〉 1 『国富論』(1776)の問題設定:序文 2 『国富論』の篇別構成と概観 3 分業と市場 4 価値・真の価格:2つの労働価値説 5 剰余価値論:商品価格の構成部分
第3章 スミスの経済学(2) 6 経済学の原点:スミスの経済思想 7 自然価格と市場価格 8 資本蓄積、貨幣と信用 9 統治の経済学:重商主義批判と自然的自由の体系 10 スミスの経済学のまとめ
第4章 リカードの古典派経済学(1) 1 序論 2 リカード経済学の中心的な問題:序文 3 労働価値説 4 自然価格と市場価格 5 分配の長期動態と定常状態
第5章 リカードと古典派経済学(2) 6 リカードの外国貿易論 7 セイの法則と古典派の貨幣理論 8 リカードと古典派経済学 9 リカードの機械論
第6章 マルクスの経済学 1 マルクスの思想 2 『資本論――経済学批判』(1867、1885、1894) 3 労働価値説 4 剰余価値論または搾取説 5 生産価格と転形問題 6 資本蓄積論 7 マルクス経済学と社会主義の困難
第2部 近代経済学
第7章 近代経済学の誕生――限界革命 1 近代経済学の出発 2 1870年代の3大著作 3 近代経済学の思想的源泉 4 価値論における古典と近代 5 効用理論の歴史と近代経済学におけるその発展
第8章 ワルラス=パレートの一般均衡理論 1 ワルラス=パレートの経済思想とその起源 2 一般均衡理論の主題 3 ワルラス=パレートの一般均衡理論の解答 4 一般均衡理論の成果と問題点
第9章 マーシャルの経済学 1 マーシャル経済学の思想的基礎 2 マーシャルと古典派経済学との関係 3 近代経済学におけるマーシャルの特徴 4 『経済学原理』(1890-1920)の篇別構成 5 企業と市場の経済学 6 分配論
第10章 メンガーとオーストリア経済学 1 概説 2 メンガー経済学の出発点 3 メンガー経済学の内容 4 その後のオーストリア経済学の発展と論争
第11章 ケインズの思想と経済学 1 歴史的背景:『平和の経済的帰結』(1919) 2 ケインズ:哲学者としての出発 3 ケインズ:政治経済学のヴィジョン 4 代表的著作における主題の展開 5 ケインズ『一般理論』(1936)の経済学 6 ケインズ政策とその帰結
第12章 ヒックスの経済学と現代 1 序論 2 ケインズ経済学の普及とIS-LM理論 3 ヒックス:経済学研究の出発点 4 後期ヒックスの研究の特徴とその歴史的背景 5 貨幣理論の研究 6 資本理論の研究 7 経済史の理論
索引
Key Word 比較優位の法則〈5章〉 購買力平価説〈5章〉 物価・正貨のフローメカニズム〈5章〉 貨幣数量説〈5章〉 セイの法則〈5章〉 パレート改善と最適〈8章〉 厚生経済学の基本定理〈8章〉
Comment スミス労働価値説のもう一つの解釈:後ろ向きの価値と前向きの価値〈2章〉 資本主義経済における搾取〈6章〉 メンガー経済学とマーシャル経済学の補完性〈10章〉 ベーム-バヴェルクの資本理論に対するメンガーの反対理由〈10章〉 IS-LM理論の問題点と貨幣・資本理論の研究〈12章〉
Column 労働経済思想の現代的な意義〈2章〉 スミスの分業論のその後〈2章〉 スミスの資本論、とくに人間資本の取り扱いについて〈3章〉 リカードの生存賃金説の歴史的な背景〈4章〉 リカードの救貧法反対の理由〈4章〉 リカードとケインズのヴィジョンの比較〈4章〉 金本位制の自動安定装置について〈5章〉 マルクス資本蓄積論の応用〈6章〉 マーシャルの短期の市場均衡における商人(企業)の役割〈9章〉 伝統的な利子批判と『ヴェニスの商人』〈9章〉
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