トマス・アクィナス 肯定の哲学

まえがき
序
第一部 肯定の哲学の展開 第一章 肯定的な感情の優位―― 愛、欲望、喜び 一 感情の区別のための補助線 二 喜びと悲しみ 三 愛と憎しみ 四 欲望と忌避
第二章 困難に対する直面と克服 一 気概的な感情の全体像 二 希望と絶望 三 怖れと大胆 四 怒り
第三章 肯定的な生への促しとしての倫理学 一 徳としての勇気―― 世界と自己との肯定的関係の形成 二 『神学大全』における肯定的・体系的倫理学 三 棟梁としての神学者―― 観想という実践
第四章 肯定の形式としてのスコラ的方法 一 項の構造―― スコラ的方法の結晶 二 怖れと愛―― スコラ的方法の具体的実践 三 引用と区別の連関 四 伝統の受容と変容 五 共同探究としての真理探究
第二部 神学という光源 第五章 神に感情は存在するか 一 苦しむ神と苦しまない神 二 神の愛の能動的性格 三 神の情念の肯定的性格 四 感情という行為 五 能動的な活動力そのものとしての神
第六章 キリストの受難―― 肯定の哲学の原点 一 「単なる人間」と「真なる人間」 二 人間の状況打開力 三 キリストの意志の「葛藤」 四 キリストの意志の調和 五 悲しむキリスト 六 肯定の哲学の原点としてのキリスト論
結 論 一 善の自己伝達性という根本原理 二 共鳴としての愛 三 共鳴の連鎖
注 参考文献 あとがき 初出ノート 索引
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