マラルメ 不在の懐胎
序 章 詩人の相貌 詩人の到来 / 詩人自身 / マラルメ自身 / 詩人になる
第一章 誕 生 明快な詩 / 詩人の誕生 / 近代の凡庸 / 役人詩人 / 詩の出自 / クレマン・プリヴェ / 真の作者 / ヨンヌ県の青春 / 口づたえの文学 / 出生の幻影
第二章 幼 年(アンフアンス) 虚構の孤児 / 母の死 / 妹の死 / 青年のおわり / 牢獄たる虚構 / 追憶 / 詩人と芸人 / 詩人になりたかった青年
第三章 詩人と妻と娘 原始の女 / カンケ灯の魔術 / 危機 / 家族 / 〈存在〉と〈理想〉 / エロディアード / 暁の死児 / イドマヤの夜と黒い曙光 / 詩人の妻 / 家庭と詩作 / ジュヌヴィエーヴ / 家族のかたわらで
第四章 『エロディアード』 Ⅰ 出現 / 赤い王女と白い王女 / 戯曲『エロディアード』 / 晨昏の照応 / 『舞台』前段 / 夢幻の舞台 / 破綻する悲劇 / 演劇的興趣
第五章 『エロディアード』 Ⅱ バンヴィルのエロディアード / ハイネのエロディアード / 王女の恋の起源 / 割れた柘榴 / 乙女の名 / 名に発する悲劇 / 隠れた理想 / 香らぬ花 / 閉ざされた光輝 /極限の美 / おとずれ / 宿命の成就 / 放棄された悲劇
第六章 生まれなかった王女 三幅対のソネ / ベッドのない寝室 / 至高の遊戯 / 黄金の夢 / 主人の不在 / 空虚の変容 / 『エロディアード』の遺稿 / 王女の消失 / 生まれない子の物語 / 幼い女帝の兜のように/ 美しい自殺 / 闇に下る髪 / メリー・ローラン / 手許にある不在
第七章 暮れ方の〈理想(イデア)〉 理想の道行き / 現実と理念 / 虚構の底へ / 人間の光景 / 断食芸人 / 一文の芸 / 微妙な供覧 / 炎の往還 / 女性と英雄 / 華やぐ松明 / 詩人と観客 / 高雅な対話
終 章 扇三面 おりふしの詩句 / メリー・ローランの扇 / マリー・マラルメの扇 / ジュヌヴィエーヴ・マラルメの扇
ステファヌ・マラルメ略年譜 主要参考文献 あとがき
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