経済学ではこう考える

はじめに
第1章 経済学的思考のススメ モラルという価値判断に頼りすぎていないか / 法は常に絶対的な基準ではない / 因果関係の取り違い / 木を見て森を見ず / ものごとの一面だけを見ていないか / 愛ということばに置き換えて納得していないか / 目に見えるものだけで判断してい ないか
第2章 伝統文化、その生き残りの秘密 ○○道として生き残る / その道のプロ / 達人のカリスマ性 / 他流試合の功罪 / 笑いの世界の他流試合 / 家元制度 / 参入障壁 / 将棋界の競争性と文化性 / 参入障壁の理由 / 特例措置の背景 / 年功賃金 / 力士の特殊な人的資本 / 年寄という年金生活者 / 大相撲の文化性 / 溜まり席の役割 / 大相撲ファンの 文化性 / 文化性を放棄した柔道 / 大学の文化性 / 野球も文化です / 文化活 動の担い手としてのテレビ / 政府の文化保護政策 / 文化振興は必要か / 日本 における文化振興策 / 伝統文化が生き残るには
第3章 宗教という経済活動 信仰に対する需要 / アダム・スミスの信仰市場論 / 日本人の信仰心 / なぜお寺 に行くのでしょうか / はじめは聖徳太子から / 信仰市場を活性化させた新規市場 / 檀家制度の誕生 / 檀家制度の功罪 / 新興宗教の攻勢 / また新たな変化が / 「墓質」も万全ではない / 宗教サービスの解釈 / 宗教活動の定義 / 「徳」を生産 するタイのお寺 / 宗教における戒律の働き / 肉食・妻帯を許す日本仏教 / 檀家 制度なかりせば / 沖縄の寺院の経済基盤 / 新規参入のすすめ / 参入障壁 / トップダウンかボトムアップか / 寂れゆくお寺の対処法 / お寺へのニーズはあるの でしょうか
第4章 経済学で考える「弱者」 弱者に冷たいといわれる経済学 / 環境の変化が弱者を変える / 行政による弱者保 護とガバナンス / 割引制度の非合理性 / 弱者をどこまで保護すべきか / 身分制 度はコストを節約する / 弱者という身分 / 優先席の存在意義 / モラルの判定材 料となる弱者 / 世間的なイメージが崩れるとき / 弱者のイメージは崩れるか / 弱者は差別されているか / 弱者差別を解消するために / 「銀座の屈辱」を考える / 弱者の世話をする人たち / 施設による弱者の世話 / 弱者の世話のインセンティブ を高めるには / ボランティアの役割 / 隔離型弱者政策の問題点 / 施設解体とグ ループホーム / ハードよりソフト / 社会に貢献する喜び / 弱者のレッテルをはが そう
第5章 経済学は懐の深い学問 技術進歩 / 伝統文化 / 宗教 / 市場経済 / 自由のコスト / 進んで自由を制限す る人間 / 組織が問題を起こすとき / 企業犯罪は個人が悪いのでしょうか / 消費者 を主役とすべき / 政府による関与の効果 / 家庭という聖域 / 経済学に「善人」や 「悪人」はいない / 経済学は本当に弱者に冷たいのか / マイノリティを経済学で扱 う意味 / 経済学は懐の深い学問
あとがき 参考文献
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