井筒俊彦とイスラーム
― 回想と書評

序――イスラーム学事始めの頃の井筒俊彦 坂本勉
第1部 回想の井筒俊彦
多元的文化への偏見のない関心――井筒俊彦を引き継ぐために 黒田壽郎(インタビュアー:湯川武) 鎌倉、軽井沢、テヘラン 岩見隆(インタビュアー:高田康一+尾崎貴久子) 共生の思想を模索する 松本耿郎(インタビュアー:野元晋) 井筒俊彦の知を求める旅――モントリオール、エラノス会議、そしてテヘラン ヘルマン・ランドルト(インタビュアー・翻訳:野元晋) 井筒俊彦の本質直観 鈴木孝夫(インタビュアー:松原秀一)
第2部 私の一冊
『アラビア語入門』――「井筒言語学」の曙光 大河原知樹 『イスラーム生誕』――ムハンマド伝をめぐって 後藤明 『コーラン』と『コーランを読む』――コトバの深奥へ 大川玲子 『意味の構造』――意味論的分析によるクルアーン読解 牧野信也 『イスラーム文化』――雄弁な啓蒙と呑み込まれた言葉 長谷部史彦 『イスラーム思想史』――沙漠の思想か共生の思想か 塩尻和子 『イスラーム哲学の原像』――神秘主義と哲学の融合、そして「東洋」をめぐって 野元晋 『存在認識の道』――井筒東洋哲学を支えるもの 鎌田繁 『ルーミー語録』――その意義をめぐって 藤井守男 『ロシア的人間』――全一的双面性の洞見者 谷寿美 『超越のことば』――自我滅却の哲学のゆくえ 市川裕 『神秘哲学』と『意識と本質』――二つの主著 若松英輔
あとがき(松原秀一) 編者・執筆者紹介
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