親子関係と家計行動のダイナミズム
財政危機下の教育・健康・就業

はしがき 樋口美雄・宮内環・C. R. McKenzie
第T部 JHPSの標本特性
第1章 JHPS2011の概況 石井加代子 第1節 はじめに 第2節 JHPS2011の概要と回答状況 第3節 JHPS2011調査結果の概況 1 就業状況について 2 時間配分について 3 ライフイベントの発生について 4 健康状態や生活習慣について 5 世帯の貯蓄・資産・負債について 6 世帯の所得・支出について 第4節 おわりに
第U部 教育
第2章 子どもの学力と家計 ――「日本子どもパネル調査2011」を用いて 赤林英夫/中村亮介/直井道生/山下絢/敷島千鶴/篠ヶ谷圭太 第1節 はじめに 第2節 データセットと学力の指標 1 データセット 2 学力の指標 第3節 子どもの属性と学力 1 性別の影響 2 出生月の影響 3 きょうだい数の影響 4 統計的仮説検定の結果 第4節 家庭背景と学力 1 両親の学歴の影響 2 家計収入の影響 3 統計的仮説検定の結果 第5節 OLSによる推定結果 第6節 おわりに Appendix:標本の特性
第3章 子どもの社会性・適応感と家庭背景 ――「日本子どもパネル調査2011」から 敷島千鶴/山下絢/赤林英夫 第1節 問題と目的 第2節 方法 1 協力者 2 測度 第3節 結果 1 記述統計量と性別・学年との関連 2 次元間相関 3 きょうだい構成との関連 4 親の学歴・親の就業との関連 5 父母年齢・父母メンタルヘルス・世帯年収との関連 6 多変量解析 第4節 知見のまとめと考察
第4章 家庭背景が子どもの学力に与える影響とそのプロセス ――階層的重回帰分析と構造方程式モデリングを用いた検討 篠ヶ谷圭太/赤林英夫 第1節 問題と目的 第2節 分析に利用したデータと変数 1 対象 2 測度 第3節 階層的重回帰分析による結果 1 親の学歴と家計収入の関係 2 親の学歴および家計収入と教育投資の関係 3 家庭背景と子どもの学習時間の関係 4 家庭背景および日々の学習時間と子どもの学力の関係 第4節 構造方程式モデリングによる分析 第5節 結果の解釈と考察 1 小学生と中学生に共通するプロセス 2 小学生と中学生の差異 第6節 本研究の限界点と今後の展望
第V部 健康
第5章 2010年たばこ税引き上げの効果 ――JHPSによるパネルデータ分析 河井啓希 第1節 分析目的 第2節 2010年たばこ税引き上げのインパクト 1 たばこ需要と喫煙率の変化 2 JHPSでみる属性別喫煙率、喫煙本数の変化 第3節 たばこ需要の価格弾力性の推定 1 たばこ価格と価格弾力性の推定 2 アンケートデータによるコンジョイント分析との比較 3 喫煙率、喫煙本数の価格弾力性 第4節 価格以外のたばこ需要抑制要因の検討 1 健康水準、肥満度 2 教育、所得 3 職種、労働時間 4 家族 5 喫煙規制 第5節 結論
第6章 母親の就業と子どもの肥満 李青雅 第1節 はじめに 第2節 分析の枠組み 1 先行研究 2 推定モデル 第3節 使用するデータ 1 基本統計量 2 母親の労働時間と肥満の関係 第4節 母親の就業が肥満に与える影響 1 基本モデル 2 男女の違い 3 過去の就業状況と労働時間の変化の影響 第5節 おとなになってからの肥満への影響 第6節 むすびに代えて
第W部 税社会保障と就業
第7章 介護の負担と就業行動 大津唯/駒村康平 第1節 はじめに 第2節 先行研究と本章の位置付け 第3節 データ 第4節 分析の枠組み 第5節 推計結果 1 モデル1 2 モデル2 第6節 おわりに
第8章 世帯主の就業形態と有子現役世帯の貧困の動態分析 ――二人親世帯と一人親世帯の比較 馬欣欣 第1節 はじめに 第2節 先行研究のサーベイと本章の特徴 第3節 有子世帯における貧困の状況 1 有子世帯における世帯類型別相対的貧困率の推移 2 有子世帯における世帯主の就業形態別相対的貧困率の推移 第4節 計量分析の枠組み 1 推定モデル 2 用いたデータと変数設定の説明 第5節 計量分析の結果 1 静学的な分析―― 一時的貧困確率に関する分析結果 2 動態的分析――貧困突入確率と貧困脱出確率に関する分析結果 第6節 結論と政策的示唆
第9章 近年の景気後退と有配偶女性の労働力化・非労働力化 ――前期労働状態と子ども人数による影響の違い 深堀遼太郎 第1節 問題意識 第2節 マクロ統計に見るファクト・ファインディング 第3節 先行研究 第4節 使用するデータ 第5節 推定 1 分析の目的 2 推定方法 3 分析対象 4 分析上の理論仮説 5 分析に使用する変数 6 推定結果 第6節 むすびにかえて
付録1 調査票 付録2 調査票(日本子どもパネル調査) 索引
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