ドクトルたちの奮闘記
ゲーテが導く日独医学交流
プロローグ イェーナ大学独文学研究所の先住人 T 非公式の医学交流 出島に赴任したドイツ人医師たち U 大坂の種痘医・緒方洪庵のライフワーク V フーフェラントを見出した詩人ゲーテ あるいは本書のねらい
第1章 詩人ゲーテと主治医フーフェラント T フーフェラントの父とその患者ゲーテ U 「仮死」をめぐる恐怖 V ヴァイマルにおける種痘普及活動 W イェーナ大学教授抜擢とベストセラー『長寿学』 X フーフェラントの『医戒』と近代日本の医師たち
第2章 「シャリテ」と日本のランゲンベック 佐藤進 T 「シャリテ」とベルリン大学医学部 U 日本のランゲンベック 佐藤進 V 佐藤進・志津夫妻と女子美術学校
第3章 長井長義のベルリン生活 あるいはライフワークとしての女性研究者育成 T ベルリンに留学した初期の日本人留学生 U ラーガーシュトレーム夫人と長井の妻テレーゼ V 近代日本における女性科学者を育てた長井
第4章 明治の「杏林女傑」 高橋瑞子とその周辺 ベルリン大学医学部初の日本人女性聴講生 T 森鷗外と日本のドイツ文学研究 U 日独シーボルト家出身の女医・イネとシャルロッテ V 高橋瑞子が済生学舎に入学するまで W 順天堂病院での実習からドイツ渡航、医院再開まで X 高橋の刀圭界引退と遺言による骨格標本化をめぐって
第5章 ドイツでMDを取得した初の日本人女性 宇良田唯 T 日本における脚気論争 森鷗外 vs 北里柴三郎とその恩人・福澤諭吉 U 婚礼の日に消えた花嫁 「もっと勉強したいから」 V マールブルク大学最初の女性MD取得者 W もうひとりのマールブルク大学私費留学生 心臓ペースメーカーの父・田原淳 X 北里門下同士の結婚と中国・天津での活躍
エピローグ ふたたびイェーナにて ゲーテと石原忍 T 銀海の独創的研究 ゲーテの 『色彩論』 と石原忍の色覚検査表 U 石原の近視研究の原点 光学都市イェーナとカール・ツァイス V 前任者の河本重次郎とヒルシュベルク蔵書 W 医師としての心構えと座右の銘
註 あとがき 先輩ドクトルたちに励まされて 既刊文献リスト
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