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目次
南アジアの文化と社会を読み解く
四六判/並製/496頁
初版年月日:2011/11/30
ISBN:
978-4-7664-1902-3
 
(4-7664-1902-2)
Cコード:C0039
税込価格:2,200円
南アジアの文化と社会を読み解く

目次

まえがき 南アジアの文化と社会を読み解く  鈴木 正崇

インド 祈りの造形―かたちから意味を読み解く  小西 正捷
 1 儀礼的床絵の世界
 2 豊饒の文様
 3 ブロト儀礼と呪詞のチョラ
 4 床絵の広がり
 5 床絵と壁画
 6 民俗画から民族画へ
 7 絵語りの世界

民衆ヒンドゥー教とは何か
―インド・ラージャスターン州メーワール地方の事例を中心に  三尾 稔
 1 民衆ヒンドゥー教の世界
 2 現世利益を求める簡素な実践
 3 触知可能な神への信仰
 4 教義の壁を乗り越える
 5 民衆ヒンドゥー教と現代インド社会

インドの聖地と環境問題―聖地バナーラスにおける生活と信仰をめぐって  宮本 久義
 1 はじめに
 2 精神文化の源泉としての水
 3 ヒンドゥー教における水の特性
 4 中宇宙たる聖地バナーラス
 5 ガンジス川の汚染と浄化プロジェクト
 6 おわりに―現代社会にインド精神文化の投げかける意味

北インドの結婚式の変化―チャイからコーラへ  八木 祐子
 1 スレンダルの結婚
 2 ジャイマール婚
 3 モバイル時代の結婚

インド映画一〇〇年の魅力―世界最多製作国の輝きと変遷  松岡 環
 1 はじめに
 2 インド映画の特徴
 3 インド映画の一〇〇年
 4 経済発展による変化
 5 インド映画と社会―結びに代えて

インド音楽の世界―楽器に見る人々の「こだわり」  田中多佳子
 1 はじめに
 2 インド音楽の基礎知識
 3 インドの楽器をめぐって
 4 インドの楽器概観
 5 ミラジュ・ターンプーラーはなぜ良いのか
 6 楽器を通して見たインド音楽の今日
 7 おわりに―楽器に見るインドの人々の音楽へのこだわり

インド文化の多様性と統一性―『ラーマーヤナ』とカレー料理を例として  辛島 昇
 1 はじめに
 2 『ラーマーヤナ』をめぐって―多様な物語の発展と歴史的意味
 3 カレー文化論―カレーとミルクによるインド料理の形成
 4 おわりに

南インドのカーストとジェンダー―ケーララにおける母系制の変容を中心に  粟屋 利江
 1 はじめに
 2 ケーララという地域
 3 ケーララにおけるカースト構成と母系制概要
 4 母系制の変容と解体
 5 むすびにかえて

インドの移民・聖性の移動・環境変化―聖なる水、ガンガー・ジャルをめぐって  重松 伸司
 1 はじめに
 2 インド移民史概観
 3 商品化された「ホーリー・ウォーター」ガンガー・ジャル
 4 在外インド人とガンガー・ジャル
 5 神聖大河、ガンガー
 6 汚染大河、ガンガー
 7 ガンガーの浄化運動
 8 ガンガーはどう変わったか、どう変わるのか
 9 おわりに―魂とモノとの調和を目指して

ヨーガの要諦とヨーガのグローバル化をめぐって  山下 博司
 1 ヴェーダの「祈る宗教」とヨーガの「瞑想する宗教」―インド宗教の二大要素
 2 『ヨーガ・スートラ』のアシュターンガ・ヨーガ
 3 真(プル)我(シャ)の独存―古典的ヨーガが窮極的に目指すもの
 4 後期ヨーガ(ハタヨーガ)の展開
 5 ハタヨーガと一元論思想
 6 ヨーガと苦行―似て非なるもの
 7 ヨーガの氾濫とグローバリゼーション
 8 シンガポールのヨーガ―伝統と創意の現場から
 9 ヨーガの将来に向けて―結びにかえて

パキスタンにおけるムスリムのNGO―ハムダルドの理念と活動  子島 進
 1 はじめに
 2 ムスリムの価値観
 3 善行の制度化
 4 ハムダルドの始まり
 5 ハムダルド財団(パキスタン)
 6 学園都市
 7 成果と展望

ベンガルのバウルの世界
―フォキル・ラロン・シャハにおける多元的な宗教世界と身体の修行  外川 昌彦
 1 バングラデシュの世界遺産
 2 ベンガルのバウル
 3 バウルの導師・ラロン・フォキル
 4 南アジアの口頭伝承の世界
 5 身体の宇宙論
 6 インド密教とバウル
 7 スーフィズムとラロン
 8 宗教の多元性を体現するラロン
 9 ラロンが残したもの

スリランカの民族問題とNGO活動  澁谷 利雄
 1 はじめに
 2 仏教とシンハラ・ナショナリズム
 3 和平への動きと内戦再燃
 4 津波災害と復興活動
 5 おわりに

「仏教王国ブータン」のゆくえ―民主化の中の選挙と仏教僧  宮本 万里
 1 はじめに―僧侶の統べる国から、王の統べる国へ
 2 国籍法からみる「ブータン人」の境界の変遷
 3 文化政策と環境政策の接合
 4 民主化プロセスとしての選挙とその概要
 5 選挙にみる「ブータン市民」の境界
 6 ブータン社会における仏教界の位置づけ
 7 おわりに―仏教王国ブータンのゆくえ

流動するネパール、あふれるカトマンドゥ盆地   石井 溥
 1 はじめに
 2 ネパールの地理、言語、歴史、人々
 3 近年の変化
 4 おわりに

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