社会システム理論
不透明な社会を捉える知の技法

プロローグ
序章 社会をシステムとして捉える―社会システム理論入門 井庭 崇
■物事を捉えるフレームワークの進化 ■ルーマンの社会システム理論の全体像 ■社会の構成要素はコミュニケーションである ■コミュニケーションは相互調整的に創発する出来事である ■コミュニケーションの連鎖としての社会システム ■コミュニケーションの連鎖を支えるコミュニケーション・メディア ■近代社会は自律的な諸機能システムからなる ■人間は社会の構成要素ではない
第1章 社会を変える知と方法 宮台真司 × 井庭 崇(司会:西田亮介)
■実は二人とも映画監督になりたかった ■ルーマンの社会システム理論の魅力 ■ルーマンの社会システム理論の背景 ■ルーマンの社会システム理論は発見ツールである ■つくりながら考える ■「全体性」を志向する「知識人」 ■中間層の重要性 ■新しい教育 ■現代日本の難点 ■新しいプラットフォームによる包摂 ■日本が目指すべきは、アメリカ型かヨーロッパ型か ■かつて教育の成功を支えた日本的前提は、すでに崩れている ■これから求められる専門とは何か――「新しい知識人」と方法のイノベーション ■社会システム理論で「複数の団子に串を通す」 ■新しい知識人の行動原理と、新しい学問の創造
第2章 新しい時代のリアリティ 熊坂賢次 × 井庭 崇
■新しい学部と新しい方法 ■原発からコカコーラまで――現場志向の社会学 ■新しい調査方法をつくる――多義性を引き受ける調査票 ■新しい解析方法をつくる:柔らかい構造化 ■現場からの出発と、手元からの出発 ■パーソンズとルーマンの差異? ■集合的な世界認識――コレクティブ・パーセプション ■新しいネットワーク・メディアの力 ■ルーマンの社会システム理論の魅力 ■創造なコラボレーションとしてのサッカー ■創造的なプロセスでは何が起きているのか? ■創造とは何か?――創造システム理論の試み ■創造を支えるメディアをつくる ■新しいリアリティをつくる ―― 自然と人間のコラボレーション
第3章 情報社会のゆくえ 公文俊平 × 井庭崇
■「戦前生まれ」の社会学者の歩み ■独自の社会システム理論構築への道 ■情報社会のはじまり ■情報社会における創造 ■創造社会(クリエイティブ・ソサエティ)=万人がつくる社会へ ■アトムとビットを超えて ―― 量子力学的世界観 ■二つのリアリティを育てる ■一部でも切り取らないと、思考は始まらない ■デジタル・ディバイドと管理社会 ■今日確実だと思われているものが、明日にはひっくり返ってもおかしくない
エピローグ
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