理論経済学の復権

第1章 ゲーム理論リテラシー ――社会問題を読み解き情報発信するための現代的素養―― 小澤太郎 1 はじめに 2 フォン・ノイマン、ナッシュ、ゼルテン、ハルサニー、そしてメイナード・スミス 3 「囚人のジレンマ」オリジナル 4 政府与党対日本銀行 5 ナポレオンのアルプス越え――混合戦略とミニマックス定理―― 6 米国通商法スーパー301条 7 独占と寡占 8 カルテルの形成 9 アクセルロッドのコンピュータ競技会 10 進化ゲームと自己組織化 11 将来の展望――結語に代えて―― <コラム>1 不完全情報と不完備情報
第2章 起業活動とは何か 高橋徳行 1 はじめに 2 起業活動の構成要素 3 起業活動の特性 4 競争優位の進化 5 企業の消滅 6 おわりに <コラム>2 リスクと不確実性
第3章 銀行の情報システムにおけるセキュリティ対策の分析 岩下直行 1 偽造キャッシュカード問題の衝撃 2 偽造被害の沈静化とその原因 3 キャッシュカードのセキュリティを考える視点 4 キャッシュカード犯罪の手口の変遷 5 具体的なセキュリティ対策とその有効性 6 キャッシュカードのセキュリティ対策は誰を守るものか 7 将来を見据えた検討が必要 <コラム>3 情報の非対称性
第4章 企業の成長をサポートする商業銀行機能 川端一 1 世界に誇る技術力が持つ強みと課題 2 親子上場をめぐる日本企業の迷走 3 小規模オーナー系上場会社の問題 <コラム>4 合理性
第5章 政策金融と理論経済 ――政策金融評価の実務からみた経済理論のあり方の検証―― 上田隆司 1 はじめに 2 日本政策投資銀行の政策金融評価 3 政策金融評価と経済理論 4 理論経済の活用と課題 <コラム>5 効率性
第6章 年金資産の運用における意思決定について 眞門聡明 1 はじめに 2 近年の会計制度変更と退職給付会計 3 年金資産運用をとりまく各主体の現状と目標 4 各主体の期待とその整合性 <コラム>6 社会的選択
第7章 プロジェクトチーム内部の意思決定と報酬の決定 内海幸久 1 序 2 プロジェクトチームによる業務 3 チームの評価と報酬決定 4 帰結 <コラム>7 ナッシュ均衡
第8章 ワルラスを超えて――般均衡理論の歴史性について―― 塘茂樹 1 はじめに 2 ワルラスの予感 3 ザラバの市場取引ルール 4 ノン・ワルラシアン市場 5 板寄せの変種としてのザラバ把握 6 ザラバにおける価格変動 7 ザラバ仕法のコンピュータ化 8 結語 <コラム>8 メカニズムデザイン
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