ファシズム前夜の市民意識と言論空間

巻頭言 安西祐一郎 刊行にあたって 小林良彰 序 倉科岳志
第1部 研究編 第1章 ナショナリズムの起源――『レーニョ』、『レオナルド』におけるコッラディーニ、パピーニ、プレッツォリーニ(1903年―1907年)―― 倉科岳志 はじめに T イタリア人のコンプレックス U E・コッラディーニによる戦争の美化 V G・パピーニによる民主主義批判 W G・プレッツォリーニによる実践的提案 おわりに――イタリア・ナショナリズムのその後
第2章 哲学者と出版人の葛藤――クローチェとラテルツァの文化戦略(1902年―1915年)―― 倉科岳志 はじめに T 大学への不信と文化の組織化 U ラテルツァとの出会い V 本と雑誌のコラボレーション W ナポリからイタリアへ X 潜在的な読者層 Y 学者の仕事と市民の仕事 Z 文化の支配から防衛へ おわりに
第3章 総合雑誌の誕生――雑誌『ラ・ヴォーチェ』の軌跡(1908年―1913年)―― 小林 勝 はじめに T 4種類の『ラ・ヴォーチェ』 U 創刊まで V 外形的特徴と主要執筆者 W 1909年 X 1910年 Y 1911年 Z 1912年 [ 1913年
第4章 戦争とメディア――リビア戦争とサルヴェーミニの『ウニタ』創刊―― 新谷 崇 はじめに T 南部問題から『ウニタ』へ U 具体的に検証する態度 V 国民のアクチュアリティ おわりに
第5章 高級文化への叛逆――『ラ・ヴォーチェ』、『ラチェルバ』におけるパピーニ、プレッツォリーニの参戦運動(1914年―1915年)―― 倉科岳志 はじめに T 新権威クローチェへの叛逆 U 人生の目的の相違 V 文化の革命と政治の革命 W 革命と戦争 おわりに
第2部 史料編 『レオナルド』(簡潔なるプログラム) 『クリティカ』(イントロダクション) 『ラ・ヴォーチェ』(『ラ・ヴォーチェ』の計画書) 『ウニタ』(サルヴェーミニから『ウニタ』の代理人たちへの手紙) 『ラチェルバ』(イントロイボ) 1914年の『ラ・ヴォーチェ』(新しい『ラ・ヴォーチェ』の計画書) 『文学版・ヴォーチェ』(約束) 『政治版・ヴォーチェ』(計画書)
第3部 年表編 ジョヴァンニ・パピーニ(1881―1956)の年譜 ジュゼッペ・プレッツォリーニ(1882―1982)の年譜 ベネデット・クローチェ(1866―1952)の年譜 ガタエーノ・サルヴェーミニ(1873―1957)の年譜 アントニオ・デ・ヴィーティ・デ・マルコ(1858―1943)の年譜
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