組織不正の心理学

序――組織倫理への心理学的アプローチ
理 論 編 第1章 組織倫理とコミュニケーション 1 従来の倫理学・徳育の限界 2 組織的不正・不祥事の発生構造 3 倫理と自己決定 4 視点変換とコミュニケーション 5 個人の道徳の発達 6 倫理と組織のコミュニケーション 7 教育現場の事例――いじめのある〈閉じられた〉学級からの立ち直り 8 自己参照から自己創出へ 9 組織倫理とオートポイエーシス
ケーススタディ編 第2章 組織不祥事の心理――テレビ局の事例から 1 はじめに 2 「視聴率不正操作事件」とは何だったのか 3 「発掘!あるある大辞典U」の捏造事件 4 心理学的モデルの検討
第3章 危機管理とマスメディア対応 1 はじめに 2 「記者」という人種 3 「記者」の人格形成 4 「記者」とのつきあい方 5 マスメディアへの広報の方法論 6 優れた広報担当者とは何か 7 危機の際のマスメディア対応
第4章 医療現場のクライシス・コミュニケーション 1 医療安全の現状 2 医療への不信 3 事故後の対応 4 事故後の被害者とのコミュニケーション 5 事故を認め謝罪すること 6 組織の閉鎖性 7 信頼できる組織づくりのために 8 患者参加 9 メディエーションの試み
教育方法論編 第5章 倫理意識向上のための心理教育プログラムの開発 1 倫理教育プログラムと倫理意識尺度の開発の目的とその経緯 2 コールバーグの道徳発達理論 3 コールバーグの哲学的・倫理的基盤 4 コールバーグ批判 5 共感と誠実さとしての普遍性 6 倫理意識尺度の基準 7 倫理意識尺度の開発
第6章 倫理教育とオートポイエーシス 1 オートポイエーシスの基本的な機構(メカニズム) 2 システムのカップリング 3 倫理教育プログラム 4 倫理教育プログラムの効果――倫理意識尺度による検討 5 倫理教育プログラム実施による認識の変容 6 日々の新たな実践
あとがき 索 引
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