戦後日本の防衛政策
「吉田路線」をめぐる政治・外交・軍事

序 章 戦後日本の防衛政策 一 戦後日本の防衛政策 二 「吉田茂」論争 三 問題の所在と各章の課題
第 T 部 戦後日本型政軍関係の形成
第一章 防衛庁中央機構における「文官優位」の形成過程 一 「文民統制」と「文官優位」 二 警察予備隊の創設と旧内務官僚 三 保安庁への継承と旧軍人入隊問題 四 防衛庁の発足と「文官優位」体制 五 なぜ「文官優位」が定着したのか
第二章 国防会議の設置をめぐる政治力学 ――保守政党政治と旧軍人 一 政党人と旧軍人 二 反吉田政権の樹立と国防会議の設置――「民間議員」登用問題 三 戦後保守政党政治と旧軍人
第三章 戦後日本型政軍関係と防衛力整備 一 赤城構想の策定過程と海上自衛隊 二 赤城構想の発表から修正へ 三 国防会議上の攻防 四 戦後日本型政軍関係と防衛力整備
第 U 部 高度成長期の防衛政策
第四章 「吉田路線」の設定と展開 一 「吉田路線」と「吉田茂」 二 「積極的再軍備」論の系譜――鳩山一郎と芦田均 三 鳩山・岸内閣の防衛政策 四 「吉田路線」の継承
第五章 アイゼンハワー政権の東アジア戦略と日本(1955-1960) ――日本をめぐるディレンマと調和点の模索 一 対日政策の変更と継続 二 「親米日本」の確立を目指して 三 東アジア冷戦における中国要因と日本――「経済成長モデル」としての中国 四 「独立日本」の位置づけ――二つの「貢献」 五 日本をめぐるディレンマと調和点の模索
第六章 もう一つの「吉田路線」 ――戦後防衛力整備の枠組み 一 戦後防衛力整備の枠組み 二 防衛力整備の枠組みとアメリカの対日政策 三 第一次防衛力整備計画の策定 四 もう一つの「吉田路線」
第七章 池田・ケネディ時代の日米関係と日本の防衛政策 一 日米両国の政権交代 二 消された議題――池田・ケネディ会談と防衛問題 三 対日防衛力増強要求の再開と日米協議 四 所与としての「特殊性」へ 五 「吉田ドクトリン」へ――「同盟」と「パートナーシップ」のはざまで
第八章 防衛力整備における振幅と収斂 ――赤城構想から二次防へ 一 防衛力整備をめぐる振幅――対米協力から対米依存へ 二 自衛隊の勢力構成と日米関係――装備近代化への収斂 三 防衛力整備の振幅と収斂
第九章 「同盟国日本」像の転換 ――ジョンソン政権の対日政策 一 「日本の将来」 二 日本の核武装問題――佐藤政権の登場 三 残されていた課題――自衛隊の位置づけ 四 核兵器不拡散条約と日本 五 地域的安全保障と日本の役割 六 「同盟国日本」像の転換
終 章 「吉田路線」をめぐる政治・外交・軍事 一 戦後日本型政軍関係の形成 二 高度成長期の防衛政策
あとがき
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