［特集１］　　思春期は衝動性が高まるときとされています。暴力、反抗、衝動的行動、非行などいろいろですが、それぞれの問題を医学や心理学、矯正教育の立場から、思春期の特性とともに衝動性について考えます。そして、衝動性の背景に子どもの抱える問題を見つめ、対応や支援を探ります。

［特集２］　　LGBT（レズ、ゲイ、バイセクシュアル、トランス・ジェンダー）の人は全体の５％とも７％ともされています。学校の中でも誰にも相談できず悩んでいる子どもは存在しています。LGBTの人たちが抱える問題・悩みを知り、差別や偏見をもたないための教育を求める特集です。学校教育での具体的な取り組みも紹介します。

特集１・思春期の衝動性を考える
［巻頭随筆］ 思春期の健康な衝動性が保障されるために………大河原美以　
前頭葉のはたらきから衝動性を理解する――なぜ思春期に問題となるのか………宇野宏幸
非行少年の心理とリカバリーのメカニズム………松浦直己
少年刑務所での衝動性の高い青少年への対応
　　――アンガーマネージメントを用いて……小西好彦
発達障害児の衝動性・攻撃性への対応………田中徹哉・渡部京太
社会的養護における思春期の衝動性の理解と対応………��橋佳代

特集２・性の多様性と学校での対応
性的マイノリティと学校教育………中塚幹也
思春期青年期に配慮が必要なセクシュアルマイノリティ……日高庸晴
学校における性的マイノリティに対する支援………荘島幸子
「性の多様性」学習の位置づけと成果………渡辺大輔

支援から共生への道�U▼医学的判断をもとに生活を応援すること………田中康雄
カレント・トピックス▼学校図書館の現状………阿部　洋
特別支援教育のページ▼久里浜だより＝本研究所の研究について
　　………独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
編集後記………藤田雄飛