［特集１］脳のしくみの解明が進んできていますが、今回、学習とも大きな関わりをもつであろう「記憶」について、脳科学、神経科学、認知発達心理学、教育心理学、老年精神医学などの記憶の専門家が、どこまでわかっているかを解説します。
また、作家であり宗教家の玄侑宗久氏にも執筆いただきました。

［特集２］教員免許更新制など、教師を取り巻く環境が大きく変わってきています。今、「教師塾」などの活動が生まれていますが、その是非について考えます。

特集１・記憶のしくみを探る
［巻頭随筆］これからの記憶研究………太田信夫
記憶の適応的メカニズム――記憶はどこまで分かったか………苧阪直行
記憶力は遺伝するのか………山元大輔
「生きる」ことと記憶………玄侑宗久
記憶力と学習能力………豊田弘司
「私」とモノ・他者の間にある記憶――拡張した記憶のしくみ………小林敬一
赤ちゃんは外界をどう記憶するのか………仲渡江美・大塚由美子・山口真美
記憶力の衰えをいかに防ぐか………三山吉夫

特集２・教師塾の是非について
教師塾を生かす日本の授業研究の再発見………的場正美
横浜教師塾「具体を語って抽象を伝える」………松永昌幸
教師力を培う可能性――米国の学校協同組合のケースから………天野一哉

瞬息のきらめき▼あそびごころ………村瀬嘉代子
生きること・支え合うこと▼一緒にいる、ということ………田中康雄
子どもの心の診療室から▼子どものうつ病（１）………村田豊久
折々の一冊▼『神経症II』………安藤延男…
カレント・トピックス▼児童・生徒の食生活等実態調査………阿部　洋
特別支援教育のページ▼久里浜だより＝課題別研究「脳科学と障害のある子どもの教育」について（１）………独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
編集後記………丸野俊一
総目次（第五十五巻上）………巻末