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目次
開発経済学
A5判/上製/358頁
初版年月日:2005/10/25
ISBN:
978-4-7664-1191-1
 
(4-7664-1191-9)
Cコード:C3033
税込価格:4,180円
開発経済学

目次

はじめに
議論の枠組みと各章の課題 高梨 和紘
第1章 世界の貧困とその削減 澤田 康幸
はじめに
1 貧困をどう捉えるか
2 世界の貧困はどうなっているのか
3 貧困の原因は何か? 貧困削減のために何が必要か?
  3.1貧困削減における経済成長の役割
  3.2直接的貧困削減
おわりに―世界における貧困削減のための国際社会と日本の取り組み
第2章 貧困削減とマイクロファイナンス 佐藤 元彦
はじめに
1 貧困への対処法とマイクロファイナンス
 1.1 保有資産制限
 1.2 小グループ結成
 1.3 女性への焦点
2 マイクロファイナンスの新たな展開
3 「残された者」と貧困削減
おわりに
参考 グラミン銀行の「5段階評価」制度

第3章 農村金融と非農業生産 高梨 和紘
はじめに
1 貧困農村家計自立化と農村金融
 1.1 LBプロジェクトと自立化グループPCGs
 1.2 LBプロジェクト見直しの含意
2 タイにおける非農業生産振興策
 2.1  OTOPプロジェクトとタイ政府の役割
 2.2 OTOPプロジェクトの実施体制
3 タイ東北部におけるOTOPプロジェクトの経済効果
 3.1 東北部におけるOTOPプロジェクト
 3.2 東北地域内産業連関分析
おわりに
第4章 地域的なFTAの選択とASEAN諸国の経済成長 堤  雅彦
はじめに
1 アジアにおけるFTAとシナリオ分析
 1.1 日本の政策転換
 1.2 アジア各国の取り組み
 1.3 FTAのシナリオ分析
2 CGEモデルによるFTAの評価
 2.1 シナリオ
 2.2 モデルおよびデータ・セット並びに試算方法
  2.2.1 モデル
  2.2.2 データ・セット
  2.2.3 試算方法
3 FTAとASEAN経済の変化
 3.1 結果の概要
  3.1.1 インドネシア
  3.1.2 マレーシア
  3.1.3 フィリピン
  3.1.4 タイ
  3.1.5 ヴェトナム
 3.2 変化の原因
 3.3 FTAによる地域間代替
おわりに

第5章 発展途上国の企業と雇用 山形 辰史
はじめに
1 発展途上国企業の特徴
 1.1 インフォーマル・セクター
 1.2 フォーマル・セクター
  1.2.1発展途上国のフォーマル・セクターの特徴
  1.2.2中小企業
 1.3 公企業
  1.3.1独立初期の公企業の意義
  1.3.2公企業の民営化
2 発展途上国企業の競争力
 2.1 労働コスト
 2.2 投資環境
 2.3 国際的な後発国優遇措置
おわりに
第6章 経済開発と教育 澤田 康幸
はじめに
1 教育は経済においてどのように扱われてきたか
2 経済発展に対する教育の貢献
  2.1ミクロレベルの貢献
  2.2マクロレベルの貢献
3 教育への需要
4 教育の供給
  4.1教育供給の質の改善に向けて
5 教育成果の収益
おわりに
第7章 児童労働と反児童労働政策について 伊藤 成朗
はじめに
1 児童労働の定義とトレンド
 1.1定義とトレンド
 1.2 貿易と児童労働
 1.3 マクロ的研究の限界
2 児童労働に関するミクロ的実証研究
 2.1 所得が児童労働に与える影響
 2.2 児童労働が児童の人的資本形成に与える影響
 2.3 政策の効果
3 児童労働の理論モデル
 3.1 モデルの設定
 3.2 児童労働の決定
 3.3 反児童労働政策の影響
おわりに
第8章 開発途上国における保健医療問題 尾崎 敬子
はじめに
1 状況認識
 1.1 死亡という現象からみる健康
 1.2 健康の定義
 1.3 疾病の二重負担
 1.4 医療体系の多元性
2 問題解決のアプローチ
 2.1 国際保健医療協力のはじまり
 2.2 プライマリ・ヘルスケア
 2.3 感染症対策の再興
 2.4 セクターとしての保健医療
3 残された課題
 3.1 HIV/エイズ対策
  3.1.1社会的認知と受容
  3.1.2治療へのアクセスと経済効率性
  3.1.3保健医療インフラストラクチャー
 3.2 分析枠組み
おわりに
第9章 感染症向け医薬品の研究開発とアクセス 伊藤 萬里
はじめに
1 問題の所在
 1.1 感染症分布の地域差と顧みられない病気
 1.2 満たされぬ新薬開発の必要性
 1.3 矛盾するTRIPS協定の適用緩和と開発誘引
2 研究開発の促進とアクセスの両立
 2.1 技術革新と特許制度
  2.1.1 技術革新はなぜ起こるのか?
  2.1.2 特許制度の功罪
 2.2 プッシュ型、プル型研究開発促進政策
 2.3 差別価格と並行輸入
  2.3.1 差別価格
  2.3.2 市場の分断
  2.3.3 並行輸入
3 感染症向け医薬品開発の主体
 3.1 HIV/エイズ・結核・マラリア向け医薬品開発の推移
 3.2 公共部門と民間部門の開発性向
 3.3 製薬大手が大きな役割
4 オーファンドラッグ制度
 4.1 オーファンドラッグ制度とは?
 4.2 アメリカのオーファンドラッグ制度に見られる傾向
 4.3 国際版オーファンドラッグ制度構築に向けて
おわりに
第10章 環境と持続可能な経済開発 小島 道一
はじめに:環境と経済の関わり
1 所得の上昇との関係から見た環境問題
2 地球環境問題と地域環境問題
3 貧困と環境問題
4 発展途上国における環境政策
 4.1 キャパシティー・ビルディング
 4.2 途上国の実情に合わせた環境政策
 4.3 環境保全につながる貧困対策
おわりに

第11章 環境調和型発展 露口 哲男
―日本モデルの発展途上国への適応可能性―
はじめに
1 環境調和と産業発展の両立―先進国の経験
 1.1 深刻化する地球環境問題
 1.2 環境調和型発展―先進国の経験
2 経済発展と都市環境
 2.1 都市と産業の共生
 2.2 都市、産業、環境―日本の歴史の中で
3 環境調和型発展とその必要条件
4 エコタウン事業の試み
 4.1 エコタウンとは
 4.2 川崎臨海部地域の実験
おわりに
付録 UNEPおよびDTIEについて
第12章 開発とガバナンス 和田 明子
はじめに
1 国際援助機関におけるガバナンス論
 1.1 世界銀行
 1.2 DAC
 1.3 国連開発計画
2 グッド・ガバナンスに見る行政学の影響
 2.1 ニューパブリック・マネジメント
 2.2 行政学におけるガバナンス論
おわりに

第13章 内発的発展論とスリランカのサルボダヤ運動 鈴木 晋介
はじめに
1 内発型発展論とサルボダヤ運動
 1.1 内発的発展論
 1.2 スリランカのサルボダヤ運動
  1.2.1サルボダヤ運動概略史
  1.2.2サルボダヤ開発哲学
  1.2.3サルボダヤ開発プログラム
2 サルボダヤ運動をめぐる「伝統」の問題
 2.1 開発の文脈への仏教思想・用語の応用
 2.2 サルボダヤ運動と仏教復興運動
  2.2.1植民地支配下の「仏教復興運動」とサルボダヤ運動の連続性
  2.2.2「伝統」の革新の担い手と「小さき民」なるものとのギャップ
3 素描ー日常生活の中のサルボダヤ運動
 3.1 サルボダヤ運動に対する一般の認識
 3.2「もう一つのシュラマダーナ」
 3.3 村に根づいた村内銀行
 3.4 小括ー生活の場所へむけて
おわりに
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