|
医療崩壊の経済学
現代日本医療制度の再検討

第1章 「医療崩壊」と2000年以降の医療政策 綻びはじめた日本の医療体制/最初の「医療崩壊」とその後/改革の方向性は間違ってはいない/そして始まったコロナ禍/ポストコロナの医療制度改革
第2章 わが国の医療制度の概観 医療提供体制の特徴/医療保険制度の特徴/コストコントロールの特徴/医療政策の地域性
第3章 コロナ禍における病床逼迫 急性期病床はどのくらいあるのか/実績の少ない高度急性期病床/高度医療資源の集約化の考え方/著しく分散された高度医療機能/コロナ禍で浮かび上がった脆弱性/長い在院日数と病床の回転の悪さ
第4章 初期の医療「経営」崩壊 新興感染症対応の経済学的特徴/分散型対応の実際/減収効果の異質性/コロナ患者受け入れの限界効果
第5章 情報開示請求による病院のコロナ対応の解明 情報開示請求の概要/確保病床の規模別分布/幽霊病床をどう特定するか/病床補助金の配分問題/どんな病院の患者受け入れが低調だったのか/確保時期の非効率性を検討する
第6章 救急医療崩壊の経済分析 日本の救急医療体制のあらまし/救急医療と病床機能の関係/「断らない救急」とは/救急応需率の地域格差/コロナ禍下での救急対応/全国的にも平時に強かった地域は有事にも強い/急性期機能の集約化
第7章 プライマリ・ケアと医師のマンパワー コロナ禍以降の診療所に対する風当たり/医師の年収の国際比較/開業医の報酬が高い根拠/女性医師の増加/医師の偏在問題/医学部入試問題/医師のマンパワー政策の将来/グループ診療とソロ診療
第8章 分立した国民皆保険と健康管理 健康管理施策の二重行政/責任主体の分散と健康管理施策の地域差/健康管理とプライマリ・ケアの連携/大企業の組合健保をどう考えるか/一つの企業に長く勤めると、健康上もメリットがあるのか/企業の健康経営と保険料の議論を分離する/医療における社会保険料の「税化」をどう考えるか
第9章 患者自己負担のあり方 医療保険の制度設計の根幹/エビデンスはどうなっているのか/年齢にかかわらない保険制度の設計/2階建ての医療保険制度/価値に対応した自己負担の設定
第10章 学校感染症対策にみる「命」と「他の何か」のトレードオフ 健康の重要性の再確認/現在の健康政策の欠落点/「命を守る」ことと「その他」のバランス/コロナ第1波時の一斉休校に関する実証研究/「当事者不在」の現実
第11章 総括:医療政策の将来像 医療提供体制(入院)の改革/医療提供体制(外来・診療所)の改革/医療保険制度の改革/診療報酬改定/医療政策に関する「国民の誤解」をどう解決するか
|