『写真週報』とその時代(下)
戦時日本の国防・対外意識

はじめに (玉井 清)
第一章 敵撃滅!! 「大戦果」報道──窮迫する戦局と「大本営発表」の虚実 (門松秀樹) 一 大本営発表と戦局報道 二 戦局の推移と『写真週報』における報道
第二章 空襲に備えよ──民間防空の変容 (岩村正史) 一 日中戦争下における民間防空 二 欧州における都市空襲とその影響 三 太平洋戦争突入と『時局防空必携』改訂 四 防空法第二次改正と疎開の推奨
第三章 進め、新生東亜の同朋と共に!──東アジア連帯論の鼓吹 (岡聡史) 一 日中戦争期における東アジア 二 太平洋戦争勃発後における東アジア
第四章 南方を目指せ!──「平和裡」の南進アピール (小田義幸) 一 「平和的」仏印進駐の演出 二 南方の資源確保に対する期待感醸成 三 「大東亜の盟主」としての意識扶植
第五章 アジアの「独立」を目指せ!──大東亜共栄圏の誕生とその虚実 (小田義幸) 一 南方作戦の終結と遠のく民族解放 二 着々と進む大東亜の建設と成果の強調 三 民族解放の実現と大東亜の結束ぶりアピール 四 米軍反攻に立ち向かう南方のイメージ喧伝
第六章 若く強きドイツ──友邦ナチス・ドイツ礼賛 (岩村正史) 一 ドイツ関連写真記事の分類と全体的傾向 二 友好国イメージの強調と批判の封印 三 「若きドイツ」のイメージ 四 軍事的な「強さ」の強調
第七章 鬼畜米英への道──対英米観の変容 (玉井 清) 一 日中戦争下の英米観 二 日米開戦後、日本攻勢下の米英観 三 米軍反攻下の米英観
注 あとがき (玉井 清) 図版一覧 索引
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