『写真週報』とその時代(上)
戦時日本の国民生活
はじめに (玉井 清)
第一章 国民を動員せよ──国策グラフ誌『写真週報』の誕生 (清水唯一朗) 一 『写真週報』はどのように作られたのか 二 『写真週報』の誌面構成とその変遷 三 『写真週報』はどのように読まれたのか
第二章 食糧増産、供出せよ──食糧事情の逼迫と食糧管理の強化 (小田義幸) 一 供給不安の払拭と節米意識の浸透 二 全国民への食糧増産奨励と戦時食生活の浸透 三 国民皆農と自力更生の徹底
第三章 ぜいたくは敵だ──貯蓄節約の奨励 (小田義幸) 一 民需抑制意識の涵養 二 戦時意識の扶植と戦時経済への協力要請 三 犠牲的耐乏生活の実践
第四章 運べよ物資、耐えよ混雑──輸送力増強とその限界 (小田義幸) 一 アジアへ翼を広げる航空日本への理解醸成 二 持続的な海上輸送確保に対する協力の要請 三 陸運統制による利便性後退とその甘受 四 旅客輸送制限の徹底と正当性強調
第五章 産めよ増やせよ 鍛えよ体──健民運動の変容 (奥健太郎) 一 体力向上 二 病気予防 三 人口増産
第六章 工場へ、工場へ──労務動員政策の展開 (奥健太郎) 一 労務問題の浮上──昭和一三年〜一五年 二 労働力不足の深刻化──昭和一六年〜一八年前半 三 労務動員の全面化──昭和一八年後半〜一九年七月 四 崩壊する戦時体制──昭和一九年七月〜終刊
第七章 学校を動員せよ──児童学徒の報国精神 (奥健太郎・岡聡史) 一 学徒勤労動員 二 兵力動員 三 科学・航空教育
第八章 女性も戦おう──銃後の女性の勤労精神 (奥健太郎) 一 銃後を守る農村女性の顕彰──昭和一三年〜一五年 二 「国民皆労」と「人口増産」の中で──昭和一六年〜一八年前半 三 女性動員のための大量宣伝──昭和一八年後半〜一九年三月 四 精神主義への傾斜──昭和一九年四月〜終刊
注 あとがき (玉井 清) 図版一覧 索引
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