食餌の技法
身体医文化論W

食餌の技法――身体医文化論W◇目次
序章 「食餌の技法」の試み――新たな食文化論へ向けて 石塚 久郎
第T部 食餌のパソロジー 断食から拒食へ 第1 章 マージェリー・ケンプの断食 ――ヴァージン・アイデンティティの回復へ 久木田 直江 第2 章 食べない技法 ――紳士と知識人とサムソンのための食餌法 宇沢 美子 第3 章 拒食症的身体/論理のジェンダー・トラブル ――ウルフにおける食餌と身体 加藤 めぐみ
第U部 胃弱と消化の技法 第4 章 漱石の食事法――胃病の倫理を生きるということ 阿部 公彦 第5 章 バイオグラフィア・ディスペプシア――カーライルの身体と胃弱?の発見 石塚 久郎 第6 章 江戸の食傷――病の想像の一考察 大道寺 慶子
第V部 食養生する身体 食餌、セックス、自己のテクノロジー 第7 章 食事実践を飼い慣らす人たち ――現代日本における糖尿病者の事例から 浮ヶ谷 幸代 第8 章 媚薬――中国性技法における〈食〉 梅川 純代
第W部 思考する胃 哲学と精神分析における食の饗宴 第9 章 哲学者の食卓 ――わたしたちは、誰と食べ、いかに食べ、何を食べるのか 河野 哲也
第10章 カント哲学の食事作法:よく味わってから飲み込むこと ――享受の一体化と味覚/趣味の差異化 知野 ゆり 第11章 メラニー・クラインというスキャンダル――精神分析における食と排泄の弁証法 遠藤 不比人
第X部 食(卓)と文学のポリティックス 第12章 吸血鬼の食餌 ――ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』に見るヴィクトリア朝の「食の問題」 小宮 彩加 第13章 演劇としての食事 ――『タイタス・アンドロニカス』における人肉食と料理服をめぐって 小菅 隼人 第14章 クック家の悲劇――生産神話の崩壊 浅井 千晶
あとがき
|