日本の比較優位
国際貿易の変遷と源泉
第1章 なぜいま比較優位か 1 比較優位とは 2 なぜ秘書室は必要か 3 貿易に注目する意義 4 比較優位に注目する意義 (1)産業(企業)の国際競争力と比較優位 (2)国力と比較優位 5 本書の位置づけ (1)これまでの貿易理論の発展:四つの段階 (2)本書でヘクシャー=オーリン・モデルに注目する理由 6 本書の構成と範囲 7 補論 リカード・モデル
第T部 わが国の貿易の変遷と比較優位
第2章 日本の国際貿易の変遷 1 過去30年を振り返る 2 データ:JIPデータベース 3 日本の貿易パターン:1980年から2009年まで (1)主要な輸出入産業 (2)主要な貿易相手国 (3)後開発途上国からの輸入 4 諸外国との比較 5 データから明らかになった事実 第3章 比較優位は机上の空論か 1 日本の開国と比較優位 2 比較優位と貿易パターンの論理 (1)顕示選好の弱基準 (2)比較優位の法則 3 データ 4 明治初期の貿易パターンと比較優位 5 比較優位は机上の空論ではない 6 比較優位の法則:証明
第U部 HO(ヘクシャー=オリーン)モデルと日本の貿易パターン
第4章 貿易と生産要素をつなぐメカニズム 1 貿易と資本、労働 (1)二要素モデル (2)レオンティエフ・パラドックス 2 二要素モデルの拡張 (1)二要素から多要素へ (2)貿易収支不均衡 3 クロス・カントリー分析への拡張
第5章 日本の純輸出は今なお熟練労働集約的か 1 分析のねらい 2 要素コンテンツ・アプローチ (1)貿易の熟練労働・非熟練労働コンテンツ (2)熟練・非熟練労働コンテンツの変化:要因分解 (3)データ 3 日本の貿易の要素コンテンツ 4 失われつつある熟練労働集約財の比較優位 5 補論A 記述統計 6 補論B 日本の貿易の資本・労働コンテンツ
第6章 日本の純輸出はエネルギー節約的か 1 貿易理論が予測する日本の貿易パターン 2 クロス・インダストリー分析 (1)分析手法 (2)データ 3 仮説の検証 4 変わりつつある貿易パターン 第V部 拡張HO(ヘクシャー=オリーン)モデルによる日本の産業構造分析
第7章 都道府県の産業構造と賃金格差 1 国際貿易理論の拡張 2 マルチ・コーン・モデル 3 実証分析の枠組み (1)データ (2)産業の異質性とデータの集計 (3)回帰式 4 二つの主張の現実妥当性 (1)ベースラインの結果 (2)人的資本蓄積の効果 (3)賃金を考慮しないケース 5 マルチ・コーン・モデルの有用性 6 補論A 回帰式の導出 7 補論B コブ=ダグラス型生産関数のケース 第8章 日本の要素賦存と産業構造の変遷 1 雁行形態的産業発展とは 2 雁行形態的産業発展とマルチ・コーン・モデル 3 データと回帰式 (1)データ (2)産業の異質性とデータの集計 (3)回帰式 4 マルチ・コーン・モデルは日本の雁行形態的 産業発展を説明できるか (1)ベースラインの結果 (2)生産性成長を考慮するケース (3)人的資本蓄積の効果 (4)コーンの数の拡張 5 雁行形態的産業発展とヘクシャー=オーリン・モデル
第9章 日本の比較優位はどこにあるのか 1 本書のまとめ 2 比較優位から見た日本経済の課題 3 今後の研究の方向性
あとがき 初出一覧 参考文献 事項索引 人名索引
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