コミュニケーション研究 第3版
社会の中のメディア
はじめに
第T部 コミュニケーションの構造と機能 第1章 コミュニケーションの基礎概念 1-1.コミュニケーションのとらえ方 (1)社会過程としてのコミュニケーション (2)コミュニケーションの定義 (3)意味の共有という問題 1-2.コミュニケーション分析の基本単位 (1)一方向的なコミュニケーション・モデル (2)効果分析の重要性 (3)フィードバック概念の導入 (4)マス・コミュニケーションのモデルへの展開 1-3.コミュニケーションの分類 (1)パーソナル・コミュニケーション (2)中間コミュニケーション (3)マス・コミュニケーション (4)利用メディアと伝達される情報 1-4.情報行動と情報環境 (1)情報環境の中での情報行動 (2)共有される情報環境 (3)コピーの支配と擬似環境の環境化 (4)擬似環境におけるジャーナリズムの働き 1-5.「現実」の社会的構築・構成 (1)個人から(情報)環境への働きかけ (2)「現実」の社会的構築・構成モデル (3)予期される反応と「現実」の社会的構築・構成 (4)現実の「意味」の社会的構築・構成
第2章 コミュニケーションと社会構造 2-1.コミュニケーションの機能 (1)「機能」について (2)コミュニケーションの機能 (3)コミュニケーションの機能とシステムの維持・安定 2-2.コミュニケーション効果・影響の研究 (1)コミュニケーション効果・影響研究の分類基準 (2)ミクロ―非累積的研究:説得研究 (3)ミクロ―累積的研究:社会化研究 (4)マクロ―非累積的研究:世論研究・流言(デマ)研究 (5)マクロ―累積的研究:コミュニケーションと社会変動の研究 2-3.「情報/コミュニケーション/社会」の関連図式 (1)社会過程/社会関係/社会構造 (2)第 I 層:情報の発信・伝達/交換・受容過程 (3)第 II 層:社会関係(物理的・文化的情報装置) (4)第 III 層:社会構造・文化構造
第II部 マス・コミュニケーションとジャーナリズム 第3章 近代社会とマス・コミュニケーション 3-1.近代化の進展と近代社会の成立 (1)近代化の諸傾向 (2)分化と統合 (3)近代社会の特徴 (4)グローバリゼーション 3-2.情報環境の拡大と大衆社会の出現 (1)「市民社会」実現の期待 (2)大衆社会の脆弱性 (3)パワー・エリート論 3-3.マス・メディアの発達と普及(1)―欧米社会― (1)「出版資本主義」と国民国家 (2)大衆紙の登場 (3)ラジオの黄金期 (4)最強のメディア=テレビ 3-4.マス・メディアの発達と普及(2)―日本社会― (1)新聞の普及 (2)ラジオの普及 (3)テレビの普及 3-5.マス・コミュニケーションの機能 (1)マス・コミュニケーションの機能と逆機能 (2)マス・メディアの機能分析―テレビを中心に 3-6.日本社会におけるマス・メディア接触と機能評価 (1)マス・メディア接触の変化 (2)効用比較から見た機能評価
第4章 マス・コミュニケーションの効果・影響モデルの変遷 4-1.「市民社会」とマス・メディア (1)市民的「公共圏」 (2)啓蒙機関としてのマス・メディア (3)マス・メディア批判の視角 4-2.弾丸効果モデル (1)宣伝研究 (2)パニック研究 (3)キャンペーン研究 4-3.限定効果モデル (1)大衆社会と多元社会 (2)個人的要因 (3)集団的要因 (4)マス・コミュニケーション効果の一般化 (5)利用満足研究 4-4.強力効果モデル (1)アジェンダ(議題)設定モデル (2)沈黙の螺旋モデルと第三者効果仮説 (3)培養理論 (4)メディア依存理論 4-5.強力影響・機能モデル (1)スキーマ理論 (2)メディア・フレーム論 (3)能動的オーディエンス論とテクスト論
第5章 政治コミュニケーション論の展開 5-1.政治コミュニケーション論の視座 5-2.政治コミュニケーションの効果・影響研究 (1)政治コミュニケーション効果・影響研究に対する批判 (2)政治コミュニケーション効果・影響研究の修正と分類 5-3.批判的コミュニケーション論 (1)マルクス主義的政治コミュニケーション論 (2)批判的コミュニケーション論の展開 (3)イデオロギー装置としてのマス・メディア 5-4.多次元的権力観と政治コミュニケーション (1)多次元的権力観 (2)多次元的権力状況におけるマス・メディアの役割 5-5.政治コミュニケーションの排除モデル (1)排除モデルの視座 (2)カルチュラル・スタディーズ (3)「能動的オーディエンス」再考 (4)言説分析
第6章 ジャーナリズムの自由と責任 6-1.マス・メディアの自由 (1)「自由」のとらえ方 (2)法制度的な保障 6-2.マス・メディアの自由に関する四理論 (1)権威主義理論 (2)ソビエト=全体(共産)主義理論 (3)自由主義理論 (4)社会的責任理論 6-3.マス・メディアの自由に関する他の理論構成 (1)発展のためのメディア理論 (2)民主的参加のためのメディア理論(1)―アクセス論への展開 (3)民主的参加のためのメディア理論(2)―批判的コミュニケーション論からの展開 6-4.マス・メディアの規制と倫理 (1)放送に対する規制 (2)放送に対する規制根拠 (3)メディアの自主規制 6-5.ジャーナリズム活動の問題点 (1)ニュースのとらえ方 (2)ゲートキーパーとニュース・バリュー (3)ニュースの共通性 (4)ニュースの共通性の要因(1)―ニュース組織とジャーナリスト (5)ニュースの共通性の要因(2)―記者クラブと発表ジャーナリズム (6)ニュースの共通性の要因(3)―客観報道 (7)ニュースの共通性の要因(4)―ニュースの物語 (8)ニュースの共通性の要因(5)―テレビ・メディアの特質 6-6.ジャーナリズムと「現実」の社会的構築・構成 (1)濾過と省略の作用 (2)現実の社会的構築・構成(1)―擬似イベント (3)現実の社会的構築・構成(2)―メディア・イベント (4)マス・メディア組織内での「現実」の社会的構築・構成 6-7.新たなジャーナリズムの模索 (1)ニュー・ジャーナリズム (2)ネット・ジャーナリズム
第III部 情報化の進展とコミュニケーションの変容 第7章 情報化の進展と情報社会論 7-1.情報化のとらえ方 7-2.情報化の進展とメディアの変容 (1)情報流通センサス (2)情報化の構成要因 7-3.情報社会論と情報化政策 (1)脱産業社会論としての情報社会論 (2)各国の情報化政策 7-4.日本における情報社会論と情報化政策の展開 (1)未来社会論 (2)ニューメディア論 (3)マルチメディア論 (4)国家戦略としての情報化―e-Japan、u-Japan
第8章 情報化の進展とコミュニケーション過程 8-1.情報社会モデルと文化=コミュニケーション・モデル (1)情報社会モデル (2)文化=コミュニケーション・モデル 8-2.個人・家庭生活の情報化 (1)個人・家庭生活の情報化の指標 (2)「ソーシャルメディア」の利用と評価 (3)情報化の進展と価値(観)の多様化 (4)個人間のデジタル・ディバイド 8-3.情報化と地域社会 (1)ケーブルテレビへの期待 (2)地域情報化構想 (3)情報化の地域間格差 (4)地域コミュニティとヴァーチャル・コミュニティ 8-4.情報化とマス・コミュニケーション (1)新聞への影響 (2)放送への影響 8-5.情報化とグローバル・コミュニケーション (1)情報の「南北問題」 (2)戦争報道 (3)ディアスポラ・コミュニティ (4)インターネットと国家間のデジタル・ディバイド
第9章 日本社会の情報化と近代化 9-1.「狭義の情報化」と「広義の情報化」 9-2.近代化の開始と交通・通信の創業 9-3.国家統合の進展と交通・通信網の整備 (1)地域間交流の活発化 (2)中央の成立と地方の従属化 9-4.産業化・都市化の進展と情報の大衆化 (1)産業化と都市化 (2)マス・メディア時代の到来と言論統制 9-5.高度産業社会における情報の一極集中 9-6.戦後日本社会における集合的記憶とメディア 9-7.日本社会の中の情報化
引用・参照文献・論文 索引
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