低炭素社会をデザインする
炭素集約型経済システムからの転換のために

はしがき 浜中裕徳
第1章 序論 浜中裕徳 1 地球の環境容量を超過する人間の活動 2 深刻化する気候変動の脅威 3 温室効果ガス排出増加をもたらす原因 4 低炭素型で持続可能な発展は可能か?
第2章 途上国の持続可能な開発と気候変動 ――アジアを中心として 森秀行 1 地球環境問題――定義・原因・対応 2 途上国の環境問題 3 アジアにおける環境問題 4 終わりに
第3章 気候変動問題の科学的基礎 ――温暖化しつつある気候システムの理解 松尾直樹 1 本章の目的 2 地球温暖化のメカニズム 3 いままでの地球の記憶 4 将来はどうなるか? 5 気候変動の影響 6 社会の他の問題との相互作用
第4章 気候変動に関する科学と社会の意思決定 ――適切な科学的知見に基づく意思決定を行うための仕組み 松尾直樹 1 本章の目的 2 問題提起:気候変動問題とサイエンス 3 IPCCに求められていることとIPCCの対応 4 政策決定への科学的知見の活かし方
第5章 気候変動国際制度の形成過程 浜中裕徳 1 気候変動枠組条約交渉に至る経緯――交渉の前段階 2 気候変動枠組条約および枠組条約の意義 3 京都議定書の国際交渉 4 京都議定書運用ルールなどに関する交渉 ――ボン・マラケシュ合意に至る過程 5 ポスト2012年の気候変動枠組についての検討 6 京都議定書交渉結果およびマラケシュ合意の評価
第6章 温室効果ガス排出量の把握・可視化と自己管理 ――認識・把握・可視化に始まる効果的に排出削減を継続する仕組み 松尾直樹 1 本章の目的 2 基本となる考え 3 規制下のカーボンマネージメント(企業) 4 非規制下のカーボンマネージメント(個人)
第7章 低炭素社会構築に向けた自治体の役割と活動 岸上みち枝 1 なぜ自治体に着目するか? 2 都市の拡大と責任 3 自治体の戦略 4 自治体の先進事例 5 自治体の課題とイクレイの役割
第8章 低炭素社会に向けた企業の取り組み 加藤真 1 企業による環境対応と経済活動の低炭素化について 2 企業による低炭素社会に関するコミュニケーション 3 結び
第9章 低炭素社会に向けた国の取り組み 水野勇史 1 「国」とは何か 2 「国」のリーダーシップ 3 「国」の数値目標 4 排出量取引制度への関心の高まり 5 結びに
第10章 低炭素社会への移行とその課題 浜中裕徳 1 G8ラクイラ・サミット合意およびコペンハーゲン合意の含意 2 大幅削減・低炭素社会への移行の課題 3 気候変動対策の経験 4 低炭素社会への移行に向けて
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