イジュティハードの門は閉じたのか
イスラーム法の歴史と理論
第一部 イスラーム法史
第一章 イジュティハードの門は閉じたのか 序/ 法理論におけるイジュティハード/ 反イジュティハードの潮流とスンニー派からの排斥/イジュティハードの実践/ 実定法の発達におけるイジュティハードの役割/ 「イジュティハードの門の閉鎖」の表現の登場とその意味/ムジュタヒドの存在に関する論争/イジュティハードとタジュディードに対するスユーティーの要求/ 十/十六世紀以降のイジュティハード/ 結論
第二章 シャーフィイーは、イスラーム基礎法学の大棟梁だったのか 序/ 三/九世紀における『リサーラ』の評価/ 『リサーラ』の位置づけ/ 四/十世紀における『リサーラ』に対する強い関心/ ウスール・アル=フィクフ学の創設者とされたのはいつか/結論
第三章 スンナ派イジュマーアの権威性について 問題の所在/ イジュマーアの権威性に関する西側の研究/ シャーフィイーまでのイジュマーアの権威性/ 四/十世紀前半における議論/ アブド・アル=ジャッバールにおけるイジュマーアの権威性/ ジュワイニーとガザーリーにおけるイジュマーアの権威性/ アーミディーとシャ ーティビーにおけるイジュマーアの権威性/ 廃棄の理論とイジュマーアの権威性/ まとめ
第二部 法論理学
第一章 スンナ派法学のキヤースにおける非類推的論証 序/ ア・フォルティオリ論証(一層強力な理由による論証)/ 帰謬法による論証/ ア・フォルティオリ論証および帰謬法の論理学的属性と三段論法
第二章 スンナ派法学における論理学、形式的論証、および論証の形式化 はじめに/ ガザーリーにおける論理学と法理論の統合/ イブン・クダーマによる総合的統合アーミディーによるアプローチ/ イブン・アル=ハージブによる多大な関与/ 法理論における論理学の中心性/ むすび
第三章 スンナ派法理論における論理構造の発展 シャーフィイーおよび彼の後継者たちの理論におけるイッラの概念/ 三/九世紀におけるイッラ/ バスリーのイッラ理論/ ガザーリーのイッラ理論/ まとめと結論
第三部 方法論
第一章 シャーティビーの法理論におけるクルアーンの優位について イスラーム法理論の現世性/ クルアーンとシャーティビー/ クルアーンの完結性と優位性/シャリーアの普遍的原則とシャーティビーの現世性
第二章 ウスール・アル=フィクフ――伝統を超えて ずっしりと重い凋落――オリエンタリズム的言説の中のイスラーム法/ イスラーム法理論についての独創性研究の意義/ 現世性という構成要素/ イスラーム法理論の個別的独創的展開/ ガザーリーによるウスール・アル=フィクフ学に関する三作品/ マスラハ理論の発展/ 時代とともに変化する進展の学としてのウスール・アル=フィクフ学
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