江戸っ子菓子屋のおつまみ噺

榮太樓の物語から日本橋の今を見る 荒俣 宏
はじめに
T 創業者の才覚 一 「樓」の字事件 二 榮太樓初代と金鍔 三 玉章画「千羽鶴」屏風事件 四 栄太郎が生れた「家」 五 暁斎画「枯木寒鴉図」との縁 六 菓子の新作 七 ロンドン万国博出品と「榮太樓工場の図」 八 金座・後藤家の没落と栄太郎――赤玉石と応挙の絵 九 菓子税と和菓子商
U 明治、大正、昭和の激動期を歩む 一 祖父、四世細田安兵衛(榮太樓二代目) 二 息子からみた父像 三 関東大震災 四 写真と図に見る店および工場 五 常時販売商品 六 「のれん分け」
V 菓子屋の商いと生活 一 商いの仕方 二 活字を使った宣伝広告 三 配達・配送(発送)の記録 四 榮太樓初代の妻すずの話 五 「商店小僧の三食調べ」 六 就業実態と作業内容 七 元服式
W 太平洋戦争と菓子業の苦難 一 戦時統制の中で 二 四世細田安兵衛の戦中日記
X 復興、そして新時代への対応 一 再建への苦闘 二 新技術の導入 三 営業活動のあり方 四 栄太楼ビルの竣工 Y 看板の継承 一 商標の由来 二 看板の大切さ 三 人気番付表 四 榮太樓が登場する文芸芸能作品 五 菓子職人の伝統技 六 榮太樓の正月行事 七 細田家の宗教行事 Z 日本橋の私 一 日枝神社の氏子として 二 日本橋の誇り 三 日本橋ルネサンス
[ 和菓子がとりもつコミュニケーション 一 和菓子の組合 二 和菓子の日と嘉祥の儀 三 三五会、東都のれん会、松栄会 四 宗徧流時習軒家元として 五 和菓子と「六根」――ふれ合いと安らぎ 六 手〆
あとがき 参考文献
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